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天皇家の猶子

猶子〔ゆうし〕は、
明治以前の日本の制度であり、他人の子供を自分の子として親子関係を結ぶことである。養子と異なる点は姓が変わらないことにある。
最も古いケースは源定が淳和天皇の猶子になったとある。
その他の例を上げると、
1287年、伏見天皇は亀山上皇の猶子と後宇多天皇の皇太子となっている。
1308年、花園天皇も後伏見天皇の猶子となり、皇太子となっている。
1428年、称光(しょうこう)天皇が没すると、称光天皇の父である後小松上皇は伏見宮貞成(さだふさ)親王の子・彦仁(ひこひと)王を後小松上皇の猶子として皇位に付け、御花園天皇とした。
猶子の『猶』は、「さながら、ごとし」という意味で、猶子は、「兄弟の子」をさすことが多い。

養子はイエの存続を考えて多く使われ、猶子は父子関係のない皇位継承に用いられるようになる。

江戸時代になると、天皇・上皇の「猶子」とした上で「親王宣下」をして継承させている。
継承者がいない場合は、出家させた皇子を還俗させる場合もあった。
主な四つの世襲親王家が生まれ、
・伏見宮(ふしみ)
・桂宮(かつら)
・高松宮(たかまつ)
・閑院宮(かんいん)
これらが代々の継承を行っている。
伏見宮から後花園天皇、高松宮から後西天皇、閑院宮から光格天皇がそれぞれ即位して皇統の断絶を防いでいる。現在の今上天皇も、閑院宮の光格天皇の子孫に当たる。
戦後、GHQによって旧皇族が廃されてしまったが、現在もその血統は脈々と残されている。

よく血統が離れていることを心配される方がいるが、
光格天皇も系譜からはるか離れた後桃園天皇の「養子」として即位していることに注目してもらいたい。
七親等71年の歳月を跨いで養子に向か入れている。

.Photo_2
その他にも、
第33代推古天皇は四親等違いの舒明天皇が継ぎ、第46六代孝謙天皇は六親等違いの淳仁天皇に皇位を譲られている。
少し事情が異なるが、第99代後亀山天皇は十二親等違いの後小松天皇に譲位される。
系統も定かではないが、第25代武烈天皇の後を継いだ継体天皇は十一親等も離れている。

Photo

皇統の断絶を考えれば、多少の遠縁であることは考える必要もない。

ただ、明治になって、猶子、養子を皇室典範(こうしつてんぱん)で禁止している。それは昭和の改定のおりにも残っており、現行制度では養子を迎えることができない。
明治時代は旧皇族が現存していたので、皇統の断絶を心配することはなかった。しかし、GHQによって皇族の解体が行われ、今上天皇のご子息である皇太子徳仁親王(こうたいし なるひとしんのう)、同じく、秋篠宮文仁親王(あきしののみや ふみひとしんのう)、そして、文仁親王のご子息であられる悠仁親王(ひさひとしんのう)がいらっしゃるだけである。
近年の医学を鑑みれば、差して緊急を要す問題ではないが、万事に備える上でも皇室典範の改定は致し方ない。

<<皇族の在り方は国民が議論し、皇族の存続は皇室方々が考えるべき>>
昭和天皇は、象徴天皇とは如何なるものか?
これを問い続けたと言われる。
私は『大一大万大吉』ではないかと常々思っている。
陛下は常に国民の安息を願い、我々は陛下の平穏を願っている。皆が皆を思いやることで、この国に幸せが溢れることを願うばかりである。
そんな昭和天皇から今上天皇へと引き継がれた。
今上天皇も民の安息を願っている。
私はただただ、陛下がお健やかで在られることを願う。

天皇とは、『何か?』と常に国民も考えなくてはいけない。
海外における皇室は、法王と皇帝の中間のような国家元首として扱われている。
国家元首ではあるが、政治に関与できない。また、三軍の統帥権を持たないことは承知されている。
日本においては、宰相がそのすべての権限を有している。
このままで良いのかというのは、国民が考える問題である。
イギリス王室のように君主であるべきか否や?
象徴とは如何なるものか?
その答えはすぐに見つかるものでもない。

さて、ならば皇室はどうあるべきなのだろうか?
桓武天皇が即位されて以来、一二七六年に渡る皇統の継承に疑う余地はない。
1000年王国の伝統をわずか人生60年の人間の経験で語ることなどできるハズもない。
伝統というものは、作るべきして作れるものではなく、長い歳月に切磋琢磨されて生まれてくるものである。
短い人生経験で補えるものではないのだ。

巷に、「男系の断絶は致しかない。女系天皇を認めるべきだ。」などと言う浅はかな意見もあるが、伝統とは守れるなら守る方がよい。
しかし、現状をどうしても打開する為に打ち破るのは致し方ないというのも頷ける。
私などは、まず皇室典範を改定し、猶子、養子を認めることでおおよその問題は解決すると考えている。

旧皇族を復帰させる意見もあるが、昭和天皇が皇族は少ない方が国民の負担が少なくてよいと言われているので、その意見を尊重したいと私などは考えてしまう。

いずれにしろ、
皇室の在り方は、皇族の方々が一番に考えていらっしゃるハズだ。
陛下始め、皇族の方々がお決めになった事に従うつもりだ。
我々、国民が皇族存続について色々意見を言うのは不遜であると私など思う。

(注)大一大万大吉:源平合戦の時代に木曾義仲を討ち取った石田次郎為久という武将が用いていたものを三成が気に入って使ったと言われる。、「一人が万民のために、万民は一人のために尽くせば、天下の人々は幸福(吉)になれる」という意味だ。英語でいう 「all for one. one for all」 にあたる。

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