2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ

« 宮城県から規制値を超える放射性セシウムが検出 | トップページ | 歌会始「万座毛(まんざもう)をしのびて」 »

メタンハイドレートの掘削方法「サイフォンの原理による汲み取り方式」

メタンハイドレートは浅い海底といっても日本海の海底300mに沈積している。

探査方法は、魚群探知機でメタンプルームというおおよその場所が確認できることが特徴である。
太平洋側と違い、日本海側は海底上層部に沈積しているので、従来型の土木掘削で採掘が可能である。
しかし、海底300mから採掘するには非常にコストが掛かってしまう。
そこで『サイフォンの原理による汲み取り方式』を採用できれば、一気に米国のシェールガスと同等の安価で採掘か可能になるのだ。

<<メタンハイドレート採掘の基本論理>>
メタンハイドレートは海底300mという海底で低水温・高水圧によってハイドレートの網状構造を維持している。
つまり、低温かつ高圧である状況を除去すれば、カルボキシル基が崩れ、メタンが生成されるのである。
■日本近海 日別水温
http://www.data.kishou.go.jp/kaiyou/db/kaikyo/daily/t100_jp.html
日本海の平均水温(すべての海水を均一に混ぜた時の)が0.9度だという言われる。
この0.9度は水深200メートルぐらいの水温である。
対馬暖流とリマン寒流の2つの流れによって作られる日本海は、季節によっても変化する。しかし、その影響ができるのは水深300メートル程度である。
海底300m以上は、1年間を通じて水温の変化が少ない地帯である。
つまり、メタンハイドレート沈積帯はそういった環境で形成されると考えれてるのである。
・海底300m 水温0~1℃、塩分34.1程度(年中)
・海底 50m 6月 15℃~20℃
        10月 5℃前後

■サイフォンの原理
地球の上にあるものは、すべて地球に引き寄せられています。外から力を与えられない限りは物は下へと落ちてゆきます。
水(海水)のような液体も、地球の引力で引き寄せられるために、低い方へ、低い方へと流れて行きます。
この力のことを重力といいます。
.00_2
(サイフォンの原理HPより)
http://tinkle.jp/Plone/kingyo/siphon
水のような液体の場合は、隙間のないホースを使用することで、落下する方向を一部ねじ曲げてやることが出来きます。
一般的に海底300mという非常に長い距離を引き出すのは不可能と考えられますが、不可能でありません。
アメリカのコーネル大学で既に実用されております。
海面にピット(水を貯めるところ)を作り、そこに深層水からのパイプをつないでおきます。そこからポンプで海水をくみ上げて施設にまわします。
そうすると深さに関係なくサイフォンの原理でくみ上げることが可能なのです。

■サイフォンの原理による汲み取り方式
ここまで説明すれば、勘の良い方ならもうおわかり頂けたと思います。
そうです。
海底に海上と同じ環境をサイフォンの原理を用いて作り出そうというのです。
冬場でも4度以上の温度上昇が起こり、気圧が1気圧に軽減されます。
そうすれば、カルボキシル基が崩れ、メタンが生成されます。生成されたメタンガスのみを別途に汲み取って回収することで、ほとんどの経費を掛けずに回収しようというのが、『サイフォンの原理による汲み取り方式』なのです。

私が資産家であれば、ベンチャー企業を起こして直ちに実験を行いたいところですが、残念ながらそんな人脈も資産もありません。
どうぞ、可能性があると思われる方が挑戦してみて下さい。

<<サイフォンの原理による汲み取り方式>>
.Photo_2

(1)魚群探知機による調査
メタンハイドレートを探査するにはメタンプルームという泡の結晶を探すことで見つけることができる。
独立総合研究所、青山千春博士が考案した魚群探知機を用いた海底資源探査システム及び海底資源探査方法が最も有効な方法である。
.Photo
(青山千春博士が考案した魚群探知機を用いた海底資源探査システム)
この方法で行うとメタンハイドレートから自然発生するメタンガスの気泡が海底から立ち上がる山のように確認でき、その海底にメタンハイドレート帯が確認できている。

(2)試掘調査
メタンハイドレートが確認できたが、その分布がどの程度であるかは未だに未定である。
海底上層部のみなのか?
海底土の高深度まで分布しているのか?
メタンハイドレートの塊の平面積の調査が待たれるところである。
分布の大きさに応じて、メタンハイドレートを回収する耐高圧ブロックの作成が決まってくる。

(3)ガイドライン管の掘削
ガイドライン管は、あくまで海底より高深度、地中深くメタンハイドレートが分布していた場合のものである。
これは本来、ダブルパッカー注入に使用されるガイド管を別用途に用いる方法である。
.00
(ダブルパッカー注入のガイド管)
本来は、内部から圧力を掛けて外部に薬液を注入し、地盤改良に使用するものであるが、今回はまったく真逆の使用を行う。
注入の吹き出し部分(黒いゴム部)には、水・空気のみ通すカーボン繊維を使用する。
これによって、ブロック内の気圧と海温を底辺部まで通すのである。

(4)耐高圧ブロック底辺部建設
海中上層の高温水(5℃~20℃)を海底に流れさせる為には、ブロック部が閉鎖空間にならなければならない。
ブロック下部と海底の間に海水が流れないようにする必要がある。
・海底が粘土層で形成されていない場合は、おそらく自重で沈み為に地盤改良が必要性はない。。
・海底が岩盤のような場合は、ブロックの底辺部に粘土とモルタルを沈めることにより不透水層が形成する。
・砂層の場合は、ブロックを定着後に周辺を薬液注入することで不透水層が形成できる。

(5)耐高圧ブロックの設置
耐高圧ブロックは、メガフロートを手掛けている会社に依頼すると良いと思われる。耐久性と耐圧性においてすでに技術的問題はない。
ブロックの移動は、ブロック内にブロー(空気)を充填することで用意に移動が可能である。
現地では、エアーをゆっくり抜いて所定の位置に設置する。

(6)耐圧ホースの設置
浮島と耐高圧ブロックを結ぶ耐圧ホースは3本である。
・海水上層部から海水をブロック内に送るホース。
・ブロックから浮島内のプールに繋がるホース。
・ブロック上辺に海水が通過できないフィルターを介したメタンガスのみを回収するホースである。

(7)サイフォンの開始
浮船内のプールから海水をポンプで吸水し、海上に排出する。
プール内の水位が海面より下がるとサイフォンが発生する。
海中上層の高温水(5℃~20℃)の海水がブロック内を通過し、プールに補充される。

(8)メタンハイドレートの回収
サイフォンが開始されると、ホース内の圧力は大気圧を同じなる。ブロック内も原理的にホース内になるので1気圧に減圧される。さらに高温水(5℃~20℃)がブロック内の水温を上昇させる。
メタンハイドレートを形成しているカルボキシル基の構造は、低水温・高水圧によって網状構造を維持しているので、低圧・高温水内では崩壊を起こす。
破壊されたメタンハイドレートはメタンガスを発生し、ブロックの上層部の気体を通すフィルターを通過して、浮島のタンクに回収する。

今後の課題:メタンプルーム1つに対して、どれだけのメタンハイドレートを埋蔵しているのかが大きな問題となってくる。一か所当たりの埋蔵量が少ない場合は採算に合わない工事になる可能性が残されている。
逆に埋蔵量が大きい場合、あるいは青山繁晴氏が提唱する地底から湧き出ているなど、推定埋蔵量すら確認できないほど巨大なときは、生産コストが非常に(プールからポンプで水を抜くだけという)安価な為にシェールガスを凌駕するほどのランニングコストを実現できるかもしれない。

<<太平洋側のメタンハイドレートもサイフォンの原理で・・・?>>
『サイフォンの原理による汲み取り方式』は、基本的に太平洋側のメタンハイドレートも採掘可能にする。

太平洋側と日本海側の違いは、採取の違いは水圧破砕(フラクチャリング)を加えるかどうかです。
太平洋側のメタンハイドレートの分布が確実視されていないのであくまで推測でしかありませんが、メタンハイドレートが閉じ込められている層はシェールガスに似た閉じ込め方をしているのではないでしょうか。
もしそうであるなら、ガイドライン管から水圧を掛けて、水圧破砕(フラクチャリング)を起こすことで解決します。
一度破壊した地盤から水圧を抜くことでメタンハイドレートを破壊し、メタンガスを発生させて回収できる可能性があります。

海底ですから並大抵の水圧では岩盤層が破壊できないかもしれません。
その場合は低出力の爆薬を使用する方法も残っております。
岩盤層を破壊した後に、ガイドライン管を掘削・挿入し、サイフォンの原理を利用してメタンガスを回収します。

あくまで太平洋側のメタンハイドレートが閉じ込められている場合に限りますが、実験を行う価値は十分にあると思われます。

※『サイフォンの原理による汲み取り方式』の欠点
この方式を行う上で、想定していない地層が1つだけあります。
それは断層帯・破砕帯の上部でメタンハイドレート帯が形成されている場合です。
この場合でもサイフォンの原理が働きますが、地下を回って海水が流れ込む為に海中上層の高温水(5℃~20℃)を取り込むことが不可能になります。
この場合、メタンハイドレートが破壊されてメタンガスを形成するかは未定です。
残念ながらメタンプルームの下の地層がどんな地層を形成しているかは、実際に掘削試験を行わないと知ることができません。

« 宮城県から規制値を超える放射性セシウムが検出 | トップページ | 歌会始「万座毛(まんざもう)をしのびて」 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/465045/48754321

この記事へのトラックバック一覧です: メタンハイドレートの掘削方法「サイフォンの原理による汲み取り方式」:

« 宮城県から規制値を超える放射性セシウムが検出 | トップページ | 歌会始「万座毛(まんざもう)をしのびて」 »