2021年11月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ

« 大飯原発を動かす為に狂気の関電 | トップページ | 子供と大人では放射能の意味が違う。教員の質の低下を悩ましく思える »

責任を取れない『ガレキ広域処理』を押し付ける環境省

『ガレキ広域処理』予算39億円を投じて、新聞やテレビなどに訴えている。

被災者がそれを望んでいるなら・・・・・・

ちょっと待ってほしい。

私は初めから広域処理する意味が判らないと言ってきた人間なので、どうして広域する処理が必要かを問うてきた。

「被災者が困っている」

これが説明である。確かにそういう被災者もいる。しかし、そう言った被災者は現状を知らないでそう叫んでいる。

昨年(2011年)6月頃からガレキ処理が進み始め、各自治体が大量のガレキ処理の為に新規の処理施設建設の申請を出しているが、区画整理や適性な建設場所が見当たらないという理由で申請を受け付けていない。

同じく、南相馬市の桜井市長は、防潮堤と並行して防潮林の建設を申請している。この防潮林の土砂の代わりガレキを使いたいと何度も申し出を環境省に行っているのだが、被災3県間のガレキ輸送は想定していないと却下している。

つまり、新しい街の企画は政府が行う。それまで何も手を付けるな!

地元でガレキ処理をさせないのでガレキ処理が遅れているのである。

<ガレキ処理の優先順位>

ガレキ処理問題も最近は少し変わってきている。

「被災者が困っている」

それを確認する人がちらほらと現れてきたからだ。南相馬市の桜井市長のような案が却下されている為にガレキ処理が遅れているのだが、実際に困っているのかと取材する人が現れてきたのだ。

「ガレキは困っているが、それより先に・・・」

などと言っている人が意外に多いということが判ってきた。すでにガレキは一か所に集められて、邪魔な存在から目障りな存在に変わっている。

何かをするのに、ガレキが邪魔で作業が進まないという状況はすでに改善されている。

『たねまきジャーナル』を聞いていられる方ならよくご存じだと思う。

下の「環境省説明会での質疑応答」で、昔現地に住んでいられた方が、地元の話を聞いて、環境省の役人に質問をしている。

「本当に現地行かれましたか、現地ではガレキ処理なんて望んでません。(中略)まるでこちらの話が夢のようです」

ガレキ処理が終わらなければ、復興はできないという環境省のウソである。

ガレキ広域処理は、ガレキ処理業者を潤す為のものであって被災3県の為ではない。

ガレキ処理が最優先事項でないらない計画変更も可能である。

ガレキ処理計画を3年から5年に変更することで、地元に放射能を完全に除去できるガレキ処理施設を建設(1~2年で建設可能)し、そおで処理をすれば、被災地にお金が落ちる。処理施設の用地は、津波で流された土地を買い取って、盛り土をして立てればよい。

現地で土木工事が多くなれば、被災して職を失って方々の再就職先も生まれる。

現地にお金を落とさず、地方にお金を落とす。こちらも優先順位がおかしいのではないだろうか。

<責任をとりますと、『一言』言えない>

環境省の説明会で環境省に人間に住民から「もし何かあったら誰が責任をとるんですか」と質問をされると、

「IAEAも、保安院も安全と言っておりますので・・・」と検討違いの解答を繰り返す。

誰が安全だと言ったと聞いているのではない。

想定外のことが起きた。

そして、ふたたび想定外が起きるかもしれない。

その想定外に対して、どれだけの準備をしたか。どれだけの対策を打ったか。どこまで安心を確保できかたか。それを判断して、『私が責任を取ります』という人間がいないのかと聞いているのだ。

私は関電が大飯原発を動かすのを闇雲に反対はしない。

関電全社員が全責任を負うという覚悟があるんなら動かしても構わない。

もちろん、口約束ではなく、自治体と交わす公文書でなければならない。

“自らおよび親族の全財産を被災者救済に提供し、尚且つ、原発事故収束に現地作業員として従事する。”

これくらい覚悟があるなら関電の職員を信じてみようという気にもなる。

柏崎を動かすという東電も同じである。

原発事故を起こした勝俣恒久会長、清水正孝前社長が、被災者の怒りの矛先になるために被災各所を回ったという話を聞いたことがない。1度か2度の会見を行ったが、自ら天皇陛下のように被災地に出向くということはない。

ならば、福島第1原発に行って、直接指揮をしたかというと、そう言う記録もない。

彼らの言うことに責任感を感じることがない。

西沢俊夫社長も同じだ。

どこ口で柏崎を再稼働できると言えるのか、人間性を疑ってしまう。

総合特別事業計画では、電気料金の値上げがセットらしい。

東電新会長、下河辺和彦氏もあまり期待できそうもない。

さて、ガレキの話に戻すが、

住民が安全という話をまったく信じていない訳ではない。しかし、検査体制の不備や処理のあり方に不安を覚えている。

それゆえに、もし事故が起こった時の責任は誰が取るのか問うている。

『重い政治責任』という軽い言葉をいう人間の言葉が信じられないのだ。

毎週現地に訪れて、同じ空気を吸い、同じ物を食べる人間の話でなければ、誰が信じるだろうか?

本来、総理に代わって執り行うのは、環境大臣(第17代)、内閣府特命担当大臣(原子力行政担当)、細野豪志大臣であろう。

しかし、細野大臣は昨年の夏に足しげく福島を通った時期を除いて、月1回、しかも住民とのセミナーではなく、表敬訪問が多い。

これで本当に現場を知ることができるのか、被災者の声が聞こえるのだろうか?

そして、細野氏も責任という言葉を使わない。

誰の言葉を信じればいいのだろう。

環境大臣が責任を取らないなら、その小役人も責任という言葉を使わない。

でも、我々にもしもの時は犠牲を押し付ける。

困ったものである。

---------------○------------------
環境省説明会での質疑応答-20120412熊本
http://www.youtube.com/watch?v=msAUZMQL8Rs&feature=player_embedded
http://www.youtube.com/watch?v=Aihb-9k5Reg&feature=relmfu
---------------○------------------
20120419 週刊エンター『原発のウソ、そして本当の話パートⅤ』 金子勝
http://www.youtube.com/watch?v=DoTabQv__zg
---------------○------------------
関西電力の嘘
http://www.wa-dan.com/hirose02/
---------------○------------------
岩手県宮古市のがれき焼却試験 最大3150ベクレルを記録!
http://www.otonano-kaisha.com/news_NDmiTQY1e.html
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/6125691.html

■全国に放射能がれき拡散中
中東日本大震災のがれき受入れを検討している群馬県吾妻郡は吾妻東部衛生センターで受け入れに向け焼却試験を実施中である。

この焼却試験において、2012年4月12日に飛灰から1キログラム当たり3150ベクレルの放射性セシウムが検出された。

国の埋め立て基準値である同8000ベクレルを下回るとはいえ、低いといいきれる値ではない。

これだけの放射性セシウムが含まれた焼却灰が今後も大量に生産され、埋め立てが行われるということである。

■東京都のがれき焼却灰は2000ベクレル超
焼却灰は当然、法に従って処分される。8000ベクレル以下であれば埋め立て可能である。

しかし、放射性セシウムの濃度が薄いといっても大量のがれきが搬入されれば、焼却灰も大量に生産される。

受入れを開始している東京都の新江東清掃工場では、3月19日から3月31日まで処理を行った「がれき」の飛灰から1キロ当たり2166ベクレルの放射性セシウムが検出されていることを4月9日に公表している。

8000ベクレルに満たないので、制度上は埋め立てても問題はない。しかし、その量が膨大であるとき、何か問題はないのであろうか。

この8000ベクレルという基準値についても、埋め立て作業を行う作業員への被ばく量を考え設定されたものだという意見もある。

焼却灰の埋め立て地が浸水し、その水によって基準値を超える放射性セシウムに濃縮される可能性を指摘している環境問題シンクタンクもある。

焼却灰が基準値以下とはいえ、数千ベクレルである。

このような放射性セシウムを全国に拡散させることが本当に正しいことであったのか、今でも批判の声は大きい。
---------------○------------------
新江東清掃工場での災害廃棄物受入れに伴う放射能濃度等測定結果について
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/kanri/haiki/kumiai/oshirase/syoukyakusokutei/documents/shinkoutou0409.pdf
---------------○------------------
がれき広域処理 妥当性に疑問呈す
2012年04月16日
震災がれきの広域処理について考えてもらおうと、市民団体「災害がれき問題講演会実行委員会」が米子市内で13日、民間シンクタンク環境総合研究所の池田こみち副所長(62)を招いた講演会を開いた。市民ら約100人が耳を傾ける中、池田さんは広域処理に疑問を投げかけた。

 池田さんは、被災地では雇用や原発事故の被害補償、放射性物質の除染など、優先される課題が他にもあると指摘。「被災地のニーズをもっと認識する必要がある。(がれきを受け入れるか否かで)国やマスコミが地域分断を生むような構造は間違っている」と話した。

 妥当性については、がれき焼却で放射性物質を高濃度にしてしまうこと自体を批判。国が放射性セシウムをほぼ100%除去できるとする「バグフィルター」も、金属類を対象にした1回の実験データを根拠にしているとして、「科学的な論拠にならない」と述べた。

 放射性物質を含む焼却灰1キロあたり8千ベクレル以下の安全基準も作業員の曝露(ばく・ろ)を前提としたもので、焼却灰を埋め立てた処分場からの浸出水には基準値を超すセシウムが含まれる危険がある、とも指摘した。

 さらに、がれきの問題は放射性物質だけではないとと強調。「沿岸部の街を流した津波がれきは薬品・油類など有害物質を吸収している。日本では排ガス規制がダイオキシン類など5項目しかなく、発がん性の高い他の物質は未規制。規制の甘い日本の焼却炉で震災がれきを燃やすのは、(周辺住民にとって)危険だ」と続けた。

 米子市の受け入れ意向について参加者から「市長に受け入れをやめてもらうには」という質問があり、池田さんは「もっと慎重に考えている自治体もある。がれきを受け入れる以外にも避難者の受け入れや、安全な食べ物を作ることなど、それぞれが冷静に地域でできる支援を考えてほしい」と応じた。(佐藤常敬)
---------------○------------------
東電新会長、下河辺和彦氏に決定 来週「柏崎刈羽再稼働・家庭用電気料金値上げ」方針を政府へ提出
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65801376.html

総合特別事業計画では、

(1)柏崎刈羽原発の再稼働
(2)家庭用電気料金値上げが盛り込まれる

とのことですね。この2つができなければ東電は再建できないということのようです

---------------○------------------
吾妻東部衛生センターでの放射性物質測定について
http://www.agatsumatoubueiseisenta.jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%80%A7%E7%89%A9%E8%B3%AA%E6%BF%83%E5%BA%A6%E5%88%86%E6%9E%90%E7%B5%90%E6%9E%9C/

---------------○------------------
細野大臣による福島県訪問
http://goshi.org/activities/
http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/shisatsu110702.html

(2012年4月 2日 東日本大震災で発生したがれきの広域処理問題で京都に訪問し、山田啓二府知事と意見交換をさせて頂きました。)

(2012年3月25日 広域処理のお願いで福岡県に訪問)

(2012年3月11日 有楽町駅前でがれき広域処理のお願い)

2012年2月18日 福島県川内村 訪問 東京電力福島第一原発事故後、避難した住民に帰還を呼び掛ける「帰村宣言」を周辺自治体で初めて行った川内村を訪問致しました

(2012年2月16日 静岡県島田市の試験焼却)

2012年2月 4日 福島県訪問 チェルノブイリ原子力発電所事故後の困難を乗り越えた地域住民、農業関係者、行政関係者から実体験を聞き、福島の皆様にも参加いただくセミナー「福島復興セミナー」と「第4回原子力災害からの福島復興再生協議会」に出席しました。

2012年1月21日 福島環境再生事務所 開所記念式

2012年1月 8日 福島復興再生協議会に出席

(2012年1月28日 石巻市ガレキ置場 視察、宮城県石巻市の災害廃棄物仮置場を視察してきました。その後、村井宮城県知事と意見交換をさせて頂きました。)

2011年12月28日 福島県訪問、佐藤福島県知事との面会、双葉地方電源地域政策協議会に出席した後、日本青年会議所・福島ブロック協議会の皆様と意見交換をさせて頂きました。

2011年10月22日 福島県いわき市「住民の方との意見交換会」出席

平成23年10月2日(日)、高山智司政務官と福島県を訪問し佐藤雄平福島県知事、佐藤憲保福島県議会議長と会談させて頂きました。

2011年9月8日、野田総理が東日本大震災による被災状況を把握し、地元自治体や関係者と意見交換するため、福島県を訪問する際、同行させて頂きました。

2011年8月22日 原発至近距離を視察、大熊町長・双葉町長と東京電力福島第一原子力発電所半径3km圏内の視察に行ってきました。

2011年8月15日 原子力災害現地対策本部、飯館村ひまわり除染プロジェクト、J-ヴィレジ視察を行ってきました

2011年8月 8日2011年8月6日 福島県消費生活センターの視察、佐藤福島県知事との面談、12市町村長との意見交換会、郡山市内の桃園の視察というスケジュールでした。
2011年7月30日 福島市立福島第四小学校、福島県庁を訪問してまいりました。

« 大飯原発を動かす為に狂気の関電 | トップページ | 子供と大人では放射能の意味が違う。教員の質の低下を悩ましく思える »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 責任を取れない『ガレキ広域処理』を押し付ける環境省:

» 老荘思想の人間が、論語の一節を引用する [ほしあかりをさがせ]
古書にいう 己所不欲。勿施於人。 己の欲せざるところ、人に施すことなかれ ~~~~~~~~~~~~~~~~ なるほど、私の周囲で放射性物質を含むガレキを燃やすのは、断じて許せない。 その...... [続きを読む]

« 大飯原発を動かす為に狂気の関電 | トップページ | 子供と大人では放射能の意味が違う。教員の質の低下を悩ましく思える »