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九電玄海原発、試験片を廃棄か? 判らないことをやってはいけない。

九電玄海原発が試験片を破棄したようだ。

偶発、故意のいずれか判らないが、試験片の内4つが取り出されている。

この意味が判るならさほど騒ぐ必要はない。

玄海1号機には、まだ2つの試験片が残っているのだ。

60年以上も運転させる気がないのなら、6回目を中止して直ちに再試験を行なえばよい。

○第4回試験片の関連温度(脆性遷移温度)
http://www.kyuden.co.jp/library/pdf/nuclear/nuclear_irradiation110819.pdf

第4回試験片の関連温度=関連温度初期値(-16℃)※2 +温度移行量ΔT(114℃)※3=98℃

小出先生が言っている98℃でガラスというのは上のデーターだと思われる。
「1976年に35度だった試験片の「脆性遷移温度」は2009年4月には98度にまで上昇していた。」
と他の記事にも書いてある通り、鋼鉄の劣化は確実に進んでいる。

しかし、この98℃が原子炉の強度の何割を損じているかというデーターがない。

また、「脆性遷移温度」の試験がどんな試験なのかもよく判らないのでコメントし辛い。強度試験や応力試験はされなかったのだろか。一般的な構造物試験のデーターがほしいところだ。

しかし、はっきり言えることが1つある。

玄海原子力発電所1号機は、原子炉の設計強度以下に落ちているという事実だ。

地震などによる緊急停止に耐えうる強度を残しているかは不明だが、福島のように全電源喪失による原子炉の暴走時は、すぐに原子炉は壊れるということだ。

玄海原発に全電源喪失は起らないと言い切れる方がいれば、お会いしたい。

このデーターから判ることは玄海も電源喪失により、確実に福島のようになるという事実だ。

さらに、本当に緊急停止の休息冷却に耐えうるのかという疑問も残っている。

そんな不安だらけの原子炉を動かし続けそうとする勇者(政府・九電)に石を投げたい。

玄海原子力発電所
1号機:運転開始: 1975年10月15日
2号機:運転開始: 1981年3月30日
3号機:運転開始: 1994年3月18日
4号機:運転開始: 1997年7月25日

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九電玄海原発、試験片を廃棄か 原子炉劣化の目安
http://www.asahi.com/national/update/0124/SEB201201230087.html

2012年1月24日2時8分

 九州電力玄海原発1号機の老朽化をめぐり、経済産業省原子力安全・保安院は23日、専門家が審議する意見聴取会を東京都内で開いた。九電の担当者は「原子炉の健全性に問題はない」と説明したが、専門家からデータ不足や分析手法の甘さを指摘する声が続出。原子炉から取り出した試験片の一部を九電が保管しておらず、廃棄した可能性があることも明らかになった。

 運転開始から36年3カ月たつ玄海1号機では、原子炉圧力容器の劣化の目安になる「脆性(ぜいせい)遷移温度」の急上昇が2009年に発覚。核燃料から出る放射線が当たり続けることで鋼がもろくなる現象が予測以上に進み、事故時に原子炉が壊れやすくなっているおそれが指摘されている。原因は不明。原発老朽化問題の中でも喫緊の課題とされ、この日の会合で初めて本格的に議論された。

 九電の担当者は、電子顕微鏡などを使った原子レベルの分析や不純物の組成データなどを示し、「1993年と2009年に取り出した試験片を詳しく調べたが特別な異常はなかった」とした。だが、専門家から「もっと詳しいデータを出してほしい」「本当に適切で公平な判断がされているのか」と追及され、76年と80年の試験片が残っていないことを明かした。担当者は「当時は詳しい分析手法がなく、貴重だという意識がなかった」と話した。

 審議は、九電が提出する追加データを踏まえて次回も続ける。会合後、渡辺英雄・九州大准教授(材料科学)は「電力会社だけでは原因究明は無理。全国の専門家で試験片を研究できるようにしてほしい」と語った。(安田朋起)

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20120124 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=T1fu18BBuMs&feature=related
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予測と実際値に大きな誤差 原発劣化の予測法見直しへ 
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2121535.article.html

 玄海原発1号機(東松浦郡玄海町)で問題となっている中性子照射による原子炉の脆化(劣化)問題を検討する経産省原子力安全・保安院の専門家会議が23日、同省であった。九州電力が示した試験片の解析データなどを基に議論、劣化の予測方法に疑問の声があり、見直す必要があるとの考えでほぼ一致した。保安院は年度内に数回、会合を開き、原子炉の健全性を含めて見解を示す。

 玄海1号機は温度や圧力変化への原子炉圧力容器の耐性を示す指標となる「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度」が、原子炉から試験片を取り出して行った2009年の検査で想定を20度上回る98度となり、健全性が懸念されている。

 この日は、九電が試験片について銅の含有量など化学成分の分析データや圧力、熱に対する耐性試験の結果などを示し、「60年運転を想定しても健全性に問題はない」と説明した。委員からは「脆性遷移温度は予測値から大きく乖離(かいり)しており、予測方法か解析方法に問題があるのではないか」「残りの試験片のうち、早く1個を取り出して検査すべき」「これまで取り出した試験片すべてで成分分析を」などの意見が出た。

 1号機は運転開始当初、原子炉に6個の試験片を入れ、これまでに4個を取り出している。九電は次回検査について「09年に取り出したばかりで、中性子照射量はほとんど変わらない。規定に基づき、25年ごろに取り出す計画」とし、1、2回目に取り出した試験片は「昭和51、55年ごろの話であり、当時は組織解析の技術もなく、今は保管していない」と説明した。

  劣化の予測手法については運転年数が長く、中性子の蓄積照射量が多い原発ほど予測値からのズレが大きいことから、今後、高経年化した原発の実測データが順次、出てくることを踏まえて検討していく必要性が指摘された。

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第4回試験片の関連温度(脆性遷移温度)
http://www.kyuden.co.jp/library/pdf/nuclear/nuclear_irradiation110819.pdf
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佐賀県玄海原発の老朽化に市民団体ら危惧
http://okguide.okwave.jp/cafe/644
1号機で試験片の温度上昇 玄海原発の老朽化が危ぶまれている。玄海原発の1号機で圧力容器内に置いた試験片の温度が事前想定を大きく上回っていたことが分かった。

試験片の温度は原子炉の安全度を評価するための評価基準。「脆性遷移温度」。原子炉の安全度を評価するため原子炉内部に原子炉と同じ素材の金属片を入れ、数年から十数年ごとに取り出し劣化の程度を検査する。試験片の温度は原子炉壁の状態を評価する指標になる。

1号機はこれまで検査を4回実施、1976年に35度だった試験片の「脆性遷移温度」は2009年4月には98度にまで上昇していた。ZAKZAKによると、九州電力側は

「安全上問題ない」

としているが、市民団体らは
「原子炉劣化の可能性がある」

と指摘している。

1号機は1978年に運転を開始 玄海原発は佐賀県玄海町にある九州電力の原子力発電所。同原発1号機は出力約56万キロワットの加圧水型軽水炉。1978年10月に運転を開始した。1970年代に運転を開始した福島第1原発とともに老朽化が指摘されてきた。

世界にある原発のうち60%は1975年以前に建設されたものだという。ちなみに全原発のうち52.5%は米国(1位)。11.5%は日本(2位)。8.2%はロシア(3位)。

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