2021年11月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ

« 劇場版「けいおん!」もAKB48商法が浸食 | トップページ | 明治の粉ミルクから微量セシウム 信じられない!? »

新訳〔風評被害〕  馬鹿げた東電の情報、冷温停止!?<科学的根拠に基づかない発表に意味があるのか?

先頃の東電の増長には甚だ怒りを覚える。

冷温停止とは、原子力発電所において、原子炉モードスイッチが「燃料取替」または「停止」位置にあり、かつ、原子炉内の水の温度が100℃未満の状態。継続的な安定冷却が保たれた原子炉は放射性物質が放出されない。

つまり、放射性物質を放出していない状態をいう。放射能物質の放出が抑えられているので、注水を止めてしばらく安定を続けている。作業員が現場を確認に行けることになる。

私は聞きたい。いつ落ちた放射性物質の間に遮蔽壁を作ることに成功したのだろうか?

因みに、東電・政府は冷温停止とは言っていない。

新聞社やテレビのマスコミの方は言葉を気を付けて貰いたい。

<冷温停止状態>

冷温停止と冷温停止状態は非常に似ている言葉ではあるが、まったく異なる言葉である。

冷温停止状態とは、単に原子炉内の温度が100度未満になった状態を言う。

燃料が溶け落ちて原子炉容器の下に落ちた状態で、その上にぶら下がっている原子炉の内部の温度が100度未満になったことを確認して何の意味があるのだろうか?

ウランやプルトニウムという放射性物質は原子炉にはないのだ。

つまり、冷温停止状態とは意味のない言葉でしかない。

しかし、それが何か凄いことのように報道され、政府は次のステップに移行すると意気込んでいる。

<吉田所長の更迭と壊れていない原子力容器>

11月30日に東電が公表した最新の事故解析では、原子力容器の底は未だに保持できていると発表した。

スリーマイル島の事件でも7年後に原子炉を開けるまで原子炉はメルトダウンしていないと主張していたが、現実はメルトダウンしていた。

東電の解析は明らかに、より被害が小さい方に見積もられている。

最悪を想定していないので事態がより深刻化される可能性はのこされているが、爆発や緊急性を必要とする問題は起らないと推測される。

この時点での所長の更迭は既定路線ではないだろうか?

先頃のゴルフ場の放射能除去の訴えでは、ゴルフ場にあるセシウムは東電の持ち物ではないとはっきりと発表している。

放射性物質はどこから飛んできたのだろうか?

原子炉を続けても止めても、どちらにしても電気料金は上がる。

止めていてもメンテナンスと冷却維持の為に電気を必要とする。さらに処理するにも多額のお金は掛かる。

野田総理風にいうなら、次世代に借金を残すのか?

残さざる得ない。

トイレのないマンションと言っていたが、除染に関してもトイレなしのままである。

<新訳 風評被害>

ヤバイ!!

本来は危険なことを知らせる言葉だが、最近は「このラーメン、ヤバイ!」と美味しすぎることにも使ったりもする。

ぶぶ茶でもどうぞ!

ぶぶ茶(お茶漬け)しかない家ですので、あなたの口には合わないでしょう。とっと帰れという意味だが、最近は「何もない家ですが、お茶漬けでもよければ、ゆっくりして下さい。」という意味で使われたりする。

言葉というものは、時代時代で使われ方も意味も変ってくるものだ。

風評被害もその1つという訳だ。

風評被害とは、災害、事故など科学的根拠に基づかない噂話などによって、直接関係ない者が経済的な被害を受けること。

しかし、これからはこうだ。

新訳〔 風評被害 〕とは、災害、事故などよって被害を受けたことを科学的根拠に基づかないで「直ちに健康に影響がない」などの嘘や誇張データーの改ざんなどによって人心を惑わすこと。また、惑わすことに失敗して経済的被害を受けること。

政府と東電はトンでもない嘘付きで、被害者の地元住民や農家、漁業関係者を賠償しない。

福島の安全宣言をしたお米から暫定基準値を超える放射能物質のセシウムが確認されるし、その他の農産物でも40ベクレル以下は未検出NDと表示される。

500ベクレルで安全と言っているのは、政府と一部の科学者であり、20ベクレルでも危険という科学者もいれば、チェリノブイリの子供達の実例もある。政府の安全など砂上の楼閣みたいなものであり、それを基準に安全ですと言われても消費者も困ってしまう。

いずれにしろ、

政府と東電が、「風評被害」と人心を意図的に惑わすという意味を加えたのは間違いない。

<危険な福島第一発電所>

もう原子力情報を出さなくなって随分となった。

爆発から1週間、それ以降は大して好転していない。メルトダウンしていないと信じていたから奇跡を祈るような想いでデーターを解析していた。

しかし、原子力炉ではメルトダウンを想定していないので、格納容器に様々なセンサーは設置されていない。

東電は「コア・コンクリート反応による格納容器への影響」などを詳しく分析したようなことを書いているが、すべてが憶測と推測の域を超えない。当然である。根本となるデーターを回収する術がない。原子炉に近づくこともできない状態で何をおもって指針としているのが疑問を感じずにはいられない。

最悪を想定して、対処するのが危機管理なのだが、幸いを想定して対処すれば、こんな危険なことはない。

退館した吉田所長は、常々津波の再来を危惧していた。

仮設の防波堤では私も心配である。

最低でも10mを想定した津波に対応する防波堤の建設に着工するべきだ。

さらに、地下ダムの建設の遅れも気になる。

東電は建物及び格納容器が破壊されていないことを前提にしているので、放射能汚染水は大量に建物外に出ていないとしている。すると消えた注入水はどこに行ったのかを考慮しなければならないのだが、そこは無かったことにしてスルーされている。

こんな甘い危機管理で大丈夫だろうか?

次の所長も優秀な方らしいが、本社がいう優秀とは本社にとって都合のいいという意味と思われる。

早速、漏水が話題になっているが、私は注入量と給水量と水位のデーターが気になってしかたない。提示されなくなってから随分経つのだが、いったいどれほどの失われた注水量になっているのだろう。

さらに言うなら、

こんな甘い危機管理で、その他の原子力も大丈夫なのだろうか?

日本中の原子力が今この場で爆発しても、何の不思議も感じないのは私だけだろうか?

最後に、ボーナスですか?

いいですな。私は20年近く貰ってないです。会社が亡くなって不思議でない状態でボーナスとは羨ましすぎる。

現場に方々は別ですよ。危険手当も安過ぎるくらいでしょう。

しかし、事務の方はどうでしょう。 管理者、幹部の方々は全納返還して被災者に寄付されることを願いたいものです。

<追加の記事>

後任の高橋毅氏について、憶測で記事を書いたことをまずは謝罪します。

コメントのショウさんに紹介されて、「院長の独り言」ブログにアクセス。

元東電の社員、現熊本の内科医の「院長の独り言」さんは実に科学的・医学的見地から福島のことを書かれております。

組織が腐っても人材は尽きないと申しますが、高橋毅氏は相当のキレ者のようです。

東電のイエスマン的な憶測をしたことを改めて謝罪させて頂きます。

・院長の独り言
吉田所長、病気療養のため移動、後任は高橋毅氏
http://onodekita.sblo.jp/article/51109958.html

--------------○--------------
冷温停止、16日表明へ…ステップ2達成前倒し
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/yomiuri-20111201-01364/1.htm
2011年12月2日(金)3時5分配信 読売新聞
政府は1日、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束について、原子炉の冷温停止状態の実現などを盛り込んだ工程表「ステップ2」の達成を16日に開く原子力災害対策本部が決め、野田首相が表明する方向で調整に入った。

 4月の工程表策定時には来年1月中旬を達成期限としていたが、約1か月前倒しとなる。政府はステップ2達成後、避難区域の見直しや同原発の廃炉に向けた作業に本格的に着手する。

 原子炉を確実に安定化させる冷温停止状態には、「放射性物質の放出量減少」「圧力容器底部温度を100度以下」などの条件をクリアする必要がある。

 政府が16日にステップ2達成を発表する方向になったのは、冷温停止状態を実現できるとの見通しが強まったからだ。1~3号機の溶融燃料は原子炉本体(圧力容器)を突き抜けて落下し、外側の格納容器の床に堆積しているとみられるが、11月30日に東電が公表した最新の事故解析では、それでも、冷却維持に問題はないとの結果が出た。
--------------○--------------
東電はごまかしている! 「津波前から原発は制御不能だった」の決定的証拠
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/asahi-20111027-02/1.htm
(週刊朝日 2011年11月04日号掲載) 2011年10月27日(木)配信
スペシャル対談 広瀬 隆×田中三彦(サイエンスライター)

元原発設計者のサイエンスライター田中三彦さんは、「福島第一原発の事故は津波で起こった。地震で原発は壊れていない」とする東京電力の公式見解に、真っ向から異議を唱えている。もし地震で壊れていたのなら、ほかの原発の安全性にも大きな影響を与える。広瀬隆さんとの対談で、事故の真相に迫った。

広瀬 今回のように長時間、地震の揺れに襲われて起こった原発事故では、配管破断をまず疑うべきなのに、東京電力は津波による電源喪失が原因と結論づけた。そんな中で田中さんは事故直後から、津波の前に地震で配管が壊れた可能性を指摘していました。

田中 東電のデータを解析すると、配管破断の可能性が排除できない。最初に水素爆発を起こした1号機の圧力容器は、水位が急激に低下し、圧力も落ちた(運転時は70気圧が約8気圧に)。また、圧力容器の外側にある格納容器の圧力は設計上の限界値の2倍近くまで上がった。いずれも地震で圧力容器につながる配管のどこかが破損して、そのために起こった現象と考えられる。いや、配管だけでなく、いわゆるマークI型格納容器のドーナツの形をした「圧力抑制室」もやられていると見ています。

広瀬 福島第一原発4号機の圧力容器を設計した田中さんは、内部を知り尽くしているわけですからね。

田中 圧力容器につながっている「再循環系配管」は何十トンという重いポンプを抱え込んでいるため、激しい地震に持ちこたえられるかどうか、裁判などでいつも問題になっています。原発メーカーの技術者ならだれでも、たとえばそういう部分の配管破断を疑うはずですが、政府が6月にIAEA(国際原子力機関)に出した報告書ではそういう議論は一切されていない。そこがおかしいと思う。

広瀬 そう。報告書で地震の影響は、外部電源喪失、つまり送電線の鉄塔が地震で倒れて外部から電気がこなくなったことだけに限定している。あとはもう、津波、津波、津波と、津波で内部電源が失われたことだけを挙げて、対策も外部電源の確保と津波のみに言及している。これは地震で原発が壊れたことを隠す、デタラメな報告書ですよ。

田中 今回の事故原因は当面、白黒決着がつけられません。なぜかというと、格納容器内部の配管を直接調べることができないからです。放射能レベルが高いので内部に入れるようになるまでに、十数年はかかるでしょう。ロボットを入れても、巨大な格納容器内には配管が何本も通っていて、しかも保温材や金属カバーで覆われているので、直接配管は見えない。事故を分析するときは、起こりうることを、すべて考える必要があります。当然、地震の影響を算定して、正しく評価しなければいけない。

広瀬 だからこそ、田中さんの検証には意味がある。

田中 とくに1号機は地震で配管が破壊されたと考える方が合理的です。1号機は、非常用復水器(IC)と接続している再循環系配管が破断した可能性がある。ICは電源が失われたとき、原子炉(圧力容器)で発生する蒸気を冷やして水に変えて原子炉の圧力を下げ、つぎにその水を再循環系配管経由で炉心に戻して、原子炉を冷却する装置です。

広瀬 1号機では地震直後にICが自動起動した。

田中 ええ、地震発生直後に制御棒が入って原子炉が自動停止。その6分後にICが動き始めています。3月11日午後2時52分です。ところが午後3時3分、わずか11分動かしただけで運転員がICを手動で止めてしまった。最悪の事態に最も頼りになるシステムを止めるとは、命綱を自ら切るようなもの。

広瀬 止めた理由は?

田中 東電は「原子炉の温度低下が1時間当たり55度を超えない」という手順書に従った、と説明している。マニュアル通りだった、と。しかし、それは通常運転時の手順で、急激な温度変化で圧力容器に負担を与えないようにしたもの。こんな非常事態、原子炉の温度を下げることが最も優先される場面で、あまりにも不自然です。実際、ICを止めた1分後には、別の緊急冷却システムである「格納容器スプレー系」を起動し、1秒間に200リットルの水を格納容器内に噴霧している。

広瀬 嘘の説明をしているとしか思えない。

田中 ICを止めたのは別の理由でしょう。圧力容器内の圧力があまりにも急激に下がったので、IC系配管のどこかが破断したと運転員が判断して、手動で止めたのでは、と考えています。その裏付けとして、東電に手順書の公開を求めていたんですが、出てきたのが例のほとんど黒塗りの手順書です。

広瀬 衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会が、東電から提出を受けたと公表した、問題の報告書ですね。あれは、腹が立ってしょうがなかった。放射能汚染を起こした東電がバカなことを言うな、国民を愚弄するにもほどがある。

田中 枝野幸男経済産業大臣もさすがに問題視して、公開される見込みです。

広瀬 10月21日になって東電はICを目視して、配管などに損傷はなかったと発表しました。これは明らかに「田中説」を牽制するものですね。

田中 あることを隠すために特定のデータを出さない、打ち消す発表をするといったことが、間違いなくある。

広瀬 7月27日に国会の非公開のヒアリングが行われて、田中さんも出席していましたね。議事録を手に入れたのですが、地震で破壊された可能性を指摘する田中さんの質問に、東電も原子力安全・保安院も、まったく答えられない。やり取りの中で、肝心なところはぜんぶ隠して、僕から見れば明らかに嘘と分かることも言っている。彼らが嘘をつかなければならない理由は、はっきりしている。田中さんの説を認めると、すべての原発が危ないことの実証になるから。それが明らかになれば、阪神大震災を受けて06年に改められた耐震設計審査指針を、根本から見直さなければならない。事実上、原発は再稼働できなくなる。

田中 07年の新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発が大きな被害を受けた時点で、新しい指針では十分ではないことは明らかだった。

広瀬 3月11日の地震で福島第一原発の揺れは、500ガル(ガルは加速度の単位)前後。ところがここ数年、2千ガルを超える地震が相次いでいる。03年宮城県北部地震、04年新潟県中越地震、07年新潟県中越沖地震はいずれも2千ガルを超えた。08年の岩手・宮城内陸地震では4千ガルを超えて、山が一つなくなってしまった。

田中 あの地震は4千ガルもあったんですか。

広瀬 重力加速度の980ガルを超える上下動を長時間受けると、モノは浮いてしまう。それが軒並み2千ガルですから、そんな地震の直撃を受けたら原発は耐えられるはずがない。

田中 僕が原発の設計にかかわっていた1970年代のはじめは、今から考えると地震対策はいい加減なものでした。記録が残っている二つの海外の地震を参考にして、たしか250ガルぐらいで耐震設計をしていた。それが1978年に耐震設計審査指針ができて、見直していくわけです。

広瀬 指針の見直しのたびに耐震補強をして原発を動かしてきた。「ハリボテ人形を鉄枠で囲ったから壊れない」と言っているのと同じことです。阪神大震災以降、日本は明らかに地震の活動期に入り、2~3年おきに2千ガルを超える地震が起きている。

田中 原発は非常に精密に設計をしているような誤解を与えているけれど、複雑な形の構造物なので、地震の揺れから配管の強度まで、それぞれの専門家が様々な仮定を重ねて、このくらいならという線で造るから、いろんな誤差が入り込む可能性がある。僕が福島原発事故の原因として考えているのは、地震の揺れの回数の多さです。

広瀬 回数ですか?

田中 針金を何度も折り曲げると、そのうち切れてしまいますね。地震の揺れが10秒とか20秒、回数にして数十回ほどの繰り返しだったら、配管破断は起こらなかったかもしれない。だけど今回は3分近く大きく揺れて、激しい余震も続いた。こういう揺れは設計時に考えていない。特に1960年代半ばに建築された1号機。当時の品質管理レベルは低くて溶接技術も良くない。そういう悪条件が重なって、配管などが壊れた可能性がある。

広瀬 だから、国としては地震で配管がこんなに簡単にやられてしまうことがはっきりしたら、今までの耐震設計審査指針は何なのか、という問題に戻ってくる。ところが地震で壊れたことを隠し続ける国は、ストレステストなるものを行って、原発の再稼働にお墨付きを与えようとしている。

田中 ストレステストに実効性があるはずがない。日本にある54基の原発は合法的に「安全」ということで建てられているのに、ストレステストは「これで大丈夫か?」というチェックをするという。それは「法律に穴があるから、欠陥を探せ」というのと同じ。しかも、これをみんなメーカーに頼む。問題あり、という結果が出るわけがない。ストレステストは地震破壊に目隠しをして、「安全だから大丈夫」という結論を与えるセレモニーになる。

広瀬 バカげている。

田中 ストレステストなどと言う前に、福島第一原発の事故原因を、地震による配管破断も含めて検証するべきです。その一助となるべく、10月26日に衆議院第2議員会館で、東芝で格納容器を設計していた渡辺敦雄さん、後藤政志さんとともに、議員に対する勉強会を開きます。圧力抑制室の水が地震時にどう揺れるか、詳細なシミュレーションを公開します。記者も参加できるので、地震によって破壊された可能性があることを、報道で多くの人に伝えてもらいたい。

広瀬 10月26日に田中さんたちが、福島第一原発が地震でぶっ壊れた可能性を指摘して、電力会社が論理的に否定できなかったら、すべての原発は絶対運転するべきではない。これは天下分け目の決戦です。全国民は国会に設置する事故調査委員会のメンバーに、田中さんに入ってもらいたいと思っています。 (構成 本誌・堀井正明)

--------------○--------------
【東京電力】政府支援は一時しのぎにすぎない 原発停止で直面する燃料費問題
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/diamond-20111202-02/1.htm
2011年12月1日配信掲載
緊急特別事業計画の認可で、福島第1原子力発電所の事故に伴う損害賠償への政府の資金援助が始まった。しかし、原発停止による巨額の燃料費アップという新たなリスクに直面している。

「正直いって、原子力損害賠償支援機構(機構)の資金援助がなければ、厳しい状況になっていた」──。西澤俊夫社長は本音を漏らした。

 11月4日、東京電力が機構とともに、福島第1原子力発電所の事故による損害賠償の資金援助を受けるため、政府に提出していた「緊急特別事業計画」が認可された。これに伴って、急きょ行われた2011年度中間決算発表の席上でのことだ。

 この認可で、東電の多額の賠償債務を、機構が交付金を特別利益に計上するというかたちで肩代わりし、その後、東電に「特別負担金」として分割返済させる仕組みが始まった。当面、賠償金による債務超過は回避できた格好だ。

 だが、災害復旧や損害賠償以外でも大きな課題に直面している。

 11年度通期(連結)は、売上高が5兆3150億円(前年度比1.0%減)、営業損益が3050億円の赤字(前年度は3996億円の黒字)、当期損益が6000億円の赤字(同1兆2473億円の赤字)の見通し。

 本業の儲けである営業損益が赤字になる理由は何か。節電や企業の生産活動の落ち込みで、販売電力量が減少する面があるが、最大の理由は言うまでもない。原発停止による燃料費の増加だ。

原子力設備利用率低下で火力発電所の稼働を増やしたぶんの燃料費が大きなコストアップ要因になっているのだ。

 電力会社の業績は、原子力設備利用率と密接な関係がある。

 過去、東電の業績を見ると、トラブル隠し問題や新潟県中越沖地震で原子力設備利用率が低下した03年度と07年度は営業利益が減少している(図(1))。

 原発は、燃料費が少なく、運転費用としての発電コストが安い。したがって、原発の発電比率が増えれば、収支は向上する。

 その一方で、原発は最新の火力発電所の2倍以上と建設費が高く、固定費も他の発電所より高い。たとえば、07年7月の新潟県中越沖地震により、07年度は原子力設備利用率が44.9%と前年度より29.3ポイントも落ちたが、原発コストはわずか8.2%減でしかなかった(図(2))。

 さらに、原発は1基当たりの発電規模が100万キロワットと巨大であり、予定外の停止が発生した場合、それを補うための費用は大きな負担となる。

--------------○--------------
・有名企業各社のボーナス平均支給額(2011年冬)
東京電力  374000円、  ホンダ   1091000円、  日産自動車 912000円
ソニー   977000円、  ドコモ   954000円、  東京ガス  854000円
全日空   395625円、  JR東海   914000円
--------------○-------------- 
福島第一原子力発電所 1~3 号機の炉心状態について
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_111130_09-j.pdf
平成23 年11 月30 日
・4.コア・コンクリート反応による格納容器への影響

« 劇場版「けいおん!」もAKB48商法が浸食 | トップページ | 明治の粉ミルクから微量セシウム 信じられない!? »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

東電は海外では犯罪企業と思われています。お金をもらっている役人も同様です。徐々に報道が少なくなっていく福島原発。45トンもの汚染水を漏らしたぐらいでは世間はあまり騒がずマスゴミ、東電の狙い通りなのでしょうか。現場に立ち入りを拒否した上役に何か言う資格は無いと思います。このまま進行すれば海外からは汚染物を拡散するなと警告したのに拡散、収束におぼつかない、自業自得としてあいてにされず将来世界の核廃棄物の置き場になってしまうかもしれません。
 余談ですが後任の高橋毅氏は有能な方だと昔東電で働いていて現在医者でHP院長の独り言というサイトを開いている方が絶賛しています。このサイトには放射能等の有益な情報を多数提載されており一部で有名です。ご存じないようでしたら一度訪れてみてはどうでしょうか。
http://onodekita.com/blogindex.html

ショウさん、こんにちは

高橋毅氏のサイトにさっそく言ってみます。
情報、ありがとうございます。

この記事へのコメントは終了しました。

« 劇場版「けいおん!」もAKB48商法が浸食 | トップページ | 明治の粉ミルクから微量セシウム 信じられない!? »