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見るものも見えず、その味を知らず

小学校6年くらいになるとランドセルもこすれてボロボロになってくる。
それに見かねた祖父が進級祝いに赤い手さげ鞄などをプレゼントすることがある。
まぁ、6年になるとランドセルが似合わない子を出てくるので判る気もするが・・・・・・
「お母さん、手さげ鞄を買って!」
4月も中頃になるとそういう光景を見ることになる。
「ミヨちゃんも、カズちゃん、アンナちゃんもみんな手さげ鞄なんだよ」
そう言われて、母親は仕方なく鞄を買ってやった。
授業参観で教室に入ると、赤いランドセルが机の上に引っさげている子を目撃することになる。

こういうことはよくある話で、仲良し5人組の内、3人が同じ物を持っていると、大抵の子供は「みんな持っている」と言う。
実際、40人クラスの内、5人くらいであったとしても、その子にとって“みんな”とは5人しか目に入っていない。

 見たいものを見、見なくないもの見ない。

これが人間の本質である。
普段の生活や友達の中ではそれでいい。むしろ、精神衛生上はその方が好ましい。くよくよと悔やむより、好きなことだけで楽しんでいる方がいいのだ。
しかし、会社の経営や政治の舵取りまでそれでは困ってしまう。

『白雪姫が食べるリンゴは毒リンゴである。王子にキスをされない限り眠り続ける。』

王子に出会えるかは判らない。つまり生存確率は50%である。

もし、この文章を書き直すとこうなる。

『白雪姫が食べるリンゴは毒リンゴではない。王子にキスをされると目を覚ます。』

こちらの生存確率も王子に出会えるかどうか判らないので50%である。
内容はまったく同じもニュアンスがまったく異なってくる。

白馬に乗った王子に出会いたいという女性は夢を見る。
見たいところだけ見ると人間の習性で、読みたくない文字が消えてゆく。

『白雪姫が食べるリンゴは王子にキスをされると目を覚ます。』

これでは、リンゴを食べると王子に会えるように読めてくる。

今、日本政府が東北の被災民や放射能の被害者にやっていることは正にこれと同じロジックで政府運営を行なっている。

「肥満、喫煙より影響低い」

これは責任の転化も甚だしい。

年間20ミリシーベルト以下が安全などと言っている世界機関はどこにもいない。(個人的に言っておられる方はいるが・・・)

日本政府の頼りの国際放射線防護委員会(ICRP)でさえ、『緊急事態』の場合という条件付きである。

一般時では年間1ミリシーベルト以下と言っている。

日本政府は故意に『緊急事態』という文字も消している。

原子力推進派の科学者が言っているから安全だ!

この理論は、小学生なら許されるが政治家は許されない。

『緊急事態』の場所から避難したい住民は避難させるのが当然の義務である。

しかし、日本政府は年間20ミリシーベルト以上を特別危険な地帯とするだけで、年間1~20ミリシーベルトを特別な地域と認定していない。可笑しなロジックで誤魔化さないでもらいたいものだ。

実際、1000万人以上を避難させることは不可能としても、疎開や休み期間だけでも遠方に暮らす期間(林間学習など)を設ける支援を行なうくらいはやってもらいたい。

夏は北海道、冬は沖縄か九州での生活。(保護者1名の同行可)

それくらいはやってもらいたいものだ。

しかし、現実は「肥満、喫煙より影響低い」と発表するのだから辛さが残る。

見なくないものはみない。

他のことを考えていると、どんなに美味しいもの食べていてもその味を知らずと言いますが、責めて、都合のいいところだけ抜粋するのは止めてもらいたい。

--------------○--------------
「肥満、喫煙より影響低い」=区域再編基準の年20ミリ-子どもの環境、優先除染
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011122600787

 政府の原子力災害対策本部が26日決めた避難区域の再編方針は、年間20ミリシーベルトの積算放射線量を基準とした。これは、政府の低線量被ばくのリスク管理に関する作業部会が過去の医学データに基づき、「年間20ミリが健康に与える影響は肥満や喫煙など他の発がん要因に比べて低い」と結論付けたことが根拠とされている。
 除染作業は、20ミリ程度の地点では2年後に中間目標の10ミリ程度に引き下げ、達成後に5ミリへの引き下げを目指す。(2011/12/26-21:05)

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コメント

師走は師を走らせると書きますが、忙しい時期です。

金額的に忙しい訳ではないのですが、何かと仕事があります。

私もまともパソコンの前に座ったのは1週間ぶりであります。

どうして忙しいのか不思議で堪りません。

師走とは妙に奇妙な時期です。

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