状況確認が不可能になった福島第一原発!?
先週、“福島第一原発1号機の水が無い”という衝撃な発表がありました。
当初は私も完全に熔解しているのではないか!?
そんな風に考えていた時期もありましたが、海水を注入後に原子炉内に水が半分は残っているという発表に考えを修正しました。
原子炉の気密性は破壊されており、配管等から漏水している。
原型を留めているかは不明だが、半分の燃料棒は原子炉内にまだ存在している。
そう考えて検討していた。
それが偽りであった。“最初から熔解していると思っていた”とか言っているとか、いないとか???
人を愚弄するにもほどがある。
【何故、発表を信じたか?】
理由は簡単である。水位と温度は比較的簡単に測定できるからである。
様々なセンサーがあり、いくつものデーターが取れる。
しかし、一番決定的なことは、水位と温度は外部からでも測定できるということである。
水に遮蔽されている放射能物質は放射線が少なく。水が無くなると遮蔽物が無くなり放射線の量を増す。そこから水位をおおよそ測定できるのである。
温度も赤外線で表面温度からどこが熱くなっているかを測定できる。
つまり、現場は温度と水位を把握できていると考えていた。
細かい水位はともかく原子炉内に水が残っていると東電は考えていると考えてしまった。
【疑い始めるとキリがない】
12日15:36 1号機爆発は水素爆発である。
14日06:10 2号機の異常音によって制御室が破壊された。
14日11:01 3号機爆発は核爆発と言われている。
すべて11~12日に掛けてすべて燃料棒が熔解し、原子炉を破壊していたと仮定するならその時点で格納容器も破損し爆発に至った。
そう考えるとベントによって、建屋内にどうして水素は入ったかの謎が解明される。
つまり、ベントと関係なく、原子炉内で発生した水素は、格納容器内に洩り出し、高圧力に耐え切れなくなった格納容器の一部が破損して、建屋内に漏れたのだ。
3号機はプルサーマル使用であった為に、プルトニウムの量が多く。
建屋内で水素爆発が起こった際に、偶発的に核爆発を引き起こした。
2号機は偶然に建屋内の一部を損傷した為に、水素爆発を回避することになった。
メルトダウンが当初に起こっていた場合は、こう言った説明になっていただろう。
さて、現在の発表では、
1号機は地震から16時間後に燃料の大部分が溶け落ちた可能性が高い。東電の解析によると1号機の水位の低下は早く。11日の午後7時半ごろから空炊き状態であった。2号機は14日の最初頃であったらしい。
海水中注入が、1号機は12日20:20、2号機は14日16:34である。
空炊き状態に時間は、1号機は24時間50分、2号機は約16時間である。
アメリカの学者の解説では、炉心は約16時間くらいで完全に溶融するという研究発表をしていたような気がする。
東電が最初から正しい情報を公開していたなら、空炊き状態の時間から違った結論を出していただろう。
メルトダウンを否定した為に、敢えて水があると言ったとすると悪質を通りこしている。
マサに大本営発表である。
【思えば、3月20日、そう3月20日】
東電の記者会見は、当初何も判らないの連続で記者も職員も苛立っていた。14日以降は爆発もあって、東電職員もがんばって情報を出そうという気持ちが少しは現れてきたようにも思えていた。しかし、3月20日の記者会見から情報のシャットアウト(隠蔽)と思われる態度が目立ってきた。
何よりも記者会見に対応する職員に余裕が生まれている。
はっきり言って、私の目には違和感を覚えた。
思えば、あの時からメルトダウンを確認していたのではないだろうか!?
まだ、正式には発表されていないが、近い内に2号機・3号機の水位も間違っていたと発表されるだろう。
原子炉が完全に抜け落ちているならば、水蒸気爆発は起こらない。
つまり、次なる最悪はあり得ないということになる。
彼らはそれを知っていて発表していないというなら、辛辣にして陰険な人間である。
事実なら1月半の私達は道化師である。
さぞ、陳腐なことを言っていると細く微笑んでいたことだろう。
私もまったく同感である。
あり得ないことを人々に風潮して、余計な心配を撒き散らした。
自分自身が許せなくなる。
もし知っていたならば、爆発の警戒よりも放射能除染のことを訴えていただろう。
「危ないから福島原子力発電所に近づくな!!! 逃げろ!!!」などとは言わず。
「年配者は町を守りましょう!!!」と叫んでいただろう。
放射能除染は早ければ早いほど良い。
上からさらに降ってくる放射能を次から次へと除染を続けなければならない。
除雪と同じである。
雪の重みで家が倒壊する可能性があるように、放射能も地下に浸透すればするほど除染に時間が必要になってゆく。ほこりや泥と一緒に付着するものも出てくる。
そういう風にならない内に、小まめに掃除を繰り返すことが放射能を除去する近道である。
具体的には、
小まめに掃除すること。
表面の土を削ること。
ひまわりや菜種や植物を植えて放射能物質のセシウムを回収すること。
放射能除染は気の長い戦いになる。
野菜に放射能が検出されれば、売ってはいけない。
保管して閉じ込めることが最善の道である。土壌が綺麗になったと喜ぶしかない。
いずれにしろ、
1ヵ月半の間、ほとんど除染について議論されていない。
この問題は、各業者では解決できない。
政府や自治体で決めてゆかないと経済活動が立ち行かなくなる。難しい問題である。
【5月13日から更新されない官邸情報】
今頃、官邸ではどこまで情報公開するかを議論しているのであろう。
東電が原子力安全・保安院に報告している資料には、1・2・3号機のすべての水位が今でも記入されている。
1号機
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/images/011_1F1_05160600.pdf
2号機
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/images/021_1F2_05160600.pdf
3号機
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/images/031_1F3_05160600.pdf
プラント情報
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/index-j.html#anchor01
さて、この情報をどう読めばいいのだろうか???
3号機のフランジ温度は、269℃で高い状態を維持している。
信じられる情報と信じられない情報の分別ができないと状況把握など不可能である。
正しい情報が公開されないと、何も語ることができないというのが現状である。
唯一の救いは、すでに最悪の状態になっているという可能性が高まっており、その過程で起こるかもしれないと懸念していた水蒸気爆発の可能性が小さくなっていることだ。
戦中の大本営とまったく同じ状態になっていることは、残念を通りこして、日本人として恥ずかしく思える。
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