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40円になる危険性だったある。

円高の原因は、米国やEU諸国が新興国に自国の製品を輸出する為に政策から自国通貨安にやっきになっているからである。

たとえば、ホンダのプリウス
世界初の量産ハイブリッド専用車である。その価格は189?327万円と言われる。
同じように米国フィスカーオートモーティブ社も、『Karma』(カルマ)を販売している。その価格は、価格も8万7900ドル(約825万円)と公表されている。
ホンダのプリウスの方が性能がよく、安定性があり、価格も安いとなれば、プリウスが熟れる。

しかし、1ドル80円が40円になれば、825万円が412万円に評価損が起こって安くなる。1ドル20円ならさらに半分である。
実際、そんな極端なものではないが欧米の販売価格が下がる下がることが判って貰えると思う。
中国はドル元レートを固定化しているので影響はあまりないが、インドやアフリカや南米では、レート差がそのまま価格に反映される。
インドなど格安カーを販売しているカカなどは、安くなった海外車と価格競争を強いられることになる。
今、欧米は輸出産業の回復に躍起になっている自国通貨安によって輸出を強化しているのだ。

さて、日本は実際のところ蚊帳の外なのではあるのだが、為替というものは日本も連動しているので欧米の通過安政策は円高を進めることになる。この円高の劣悪なところは為替誘導や為替変動差から差益をえようとして円高になっていないことだ。欧米の国家戦略であって、この流れが変わらない限り欧米の自国通貨安は止まらないのである。
日本政府・日銀が為替介入したところでほとんど変化がないか、すぐに円高方向に戻ることは予想される。
できる政策は日本も欧米に連動して、自国通貨安の方に持ってゆくのが正しい政策であろう。

欧米対新興国の戦いが続く限り、無策の政策を続ける日本は円高が進行する。80円⇒60円⇒50円⇒40円と上がってゆくしかないのだ。
政府は無策であっても企業はそうはいかない。
外需産業は拠点を海外にすべて移してゆくしかないだろう。おそらく、80円⇒60円のどこかで日本を見限るだろうと推測する。
一方、国内では海外の商品の価格安が進行する。80円⇒60円から失業者が増加する当たりから益々価格安商品が売れるようになってゆくと考えられる。100円均一商品の品揃えが充実してゆく半面、国内産業の廃業が相次ぐだろう。失業者は10%を超えて20%を凄い勢いで増えてゆくことになる。
円高が40円になった頃から輸入を制限する以外に取るべき政策が無くなってゆく。
本来、国の強さを示す通貨が自国の首をくくるとは何と言う皮肉であろうか?
日本が無策であれば、一流国から一気に三流国への転落である。
輸入制限などの強硬的政策を取られれば、日本の円高は反転して円安になるだろう。しかし、国内産業は全滅、海外輸出組は海外に拠点を移しているので、円安は資源高・物価高の相乗効果を引き出して、日本の資金を吸い上げていくことになるだろう。
これが最悪のシナリオの1つである。
ゆえに、日本政府も早急に対策を練らねばならない。

取るべき政策は2つしかない。
・為替を維持して、外需を養護する。
・内需を拡大して、為替の変動影響を小さくする。
いずれの政策を取るとしても、やることを円高の抑止である。

円高の抑止は、
・為替介入
・日銀の国債購入
・新国債の発行
・新紙幣の発行

などが上げることができる。

○為替介入
この政策は基本的に欧米の政策と相反するのでかなりの抵抗が予想される。その額は以前の30兆円クラスでも影響があるかどうか疑わしい。いずれにしろ、115円当時に買った米国債は85円なった時点で35兆円の評価損をしているので、もっと早い時点で為替介入を行っていた方が効果あったと思われる。私のあくまで私観であるが、今更の為替介入は反感を買われるだけで効果はほとんどないと思われる。90円を切った時点で、政府は90円以下は容認できないと表明して、ジャブのような為替介入することで日本の意思を表明するべきであっただろう。85円を切ってきたこの時点になると、30兆円規模では影響が小さく、100兆円規模が必要になるのではないだろうか? それを国際社会が許すかというと疑問を感じてしまう。
結論をいえば、今更の為替介入は深い感を買うだけで意味がないと思われるが、日銀が84円で為替の介入を示唆した。あとはどれだけの金額を上積みするのかが注目になる。少ないと市場が感じれば再び円高に、大きい額であれば他国の不快感を表明されることになる。それを跳ねのけるだけの胆力が日銀総裁と総理大臣にあるかが試されることになる。
いずれにしても、為替介入は時間稼ぎにしかならない。欧米が政策転換するとは思えないので日本政府も次の政策は必要になる。

○日銀の国債購入
新国債の発行や新紙幣発行も方法論が違うだけで同じ意味である。他国と同じように自国通貨の価値を下げることに意味がある。ダブついた通貨が再び日銀に返ってこない為に、内需に刺激を与えることが重要である。
自民党時代なら高速道路などの建設に資金を使うところだろうが、私としては太陽光発電や地熱発電、天然ガス等のエネルギー関係の充実にその資金を使ってもらいたい。

☆円高抑止と内需拡大の相関関係はあまりないが、同じ自国通貨安を促進するなら内需循環社会への転換を図るべきである。

なぜ、外需依存社会から内需循環社会への転換がいいかといえば、内部で完結している社会は為替の影響を最小に抑えることができるからである。
アメリカが強大な軍事力を背景に世界経済の均一化ができている時代であれば、安価な外国資源を購入することが国益となり得た。
そういう意味で戦後の日本政府の政策は間違っていない。
しかし、中国の台頭と米国の衰退は、資源戦争の様相を醸し出している。外需依存社会である限り、この戦争に巻き込まれない方法は皆無である。資源国は自らの資源を戦略のカードとして使用してくるのは間違いない。最近、レアアースの輸出規制をした中国を見ても判るように、資源の高騰はたびたび襲ってくると考えた方がよいだろう。輸入が悪いと言っているのではなく、相場の変動のたびに日本の産業が停滞することないように国策を行うことが重要である。

米国におけるイラク政策の失敗当たりから日本は本来の政策を転換するべきであったと私は感じている。
日本政府が外需依存構造から脱却して、内需主導社会構造で転化していれば、その過渡期といえど円高の影響も限定的に考える可能性があったかもしれない。しかし、現在のところ政府はそのような転換を行っていない。そうなると円高はそのまま日本経済を直撃することになる。今後の日本をどうするかを考え直すべきであろう。

さて、考え直すとしてもその材料を見なおしておこう。

社会構造を転換するにはどんなに急いでも10年は掛る。
〔戦後(1945年)から高度成長期(1955年以降)まで10年で復帰を果たしている。満州国も水豊ダムが稼動した時期より推測して10年もあれば経済構造を作ることができた。ソビエト崩壊(1991年12月25日)からプーチンが大統領(2000年)となり再生を果たしたのも約10年くらい、そう考えると国家構造を変えるのは10年くらいで変えられると推測する。〕

10年後の日本の姿として、
・外需依存社会を継続するか?
・内需循環社会に移行するか?

この選択がまず考えられる。

○外需依存社会を継続する場合

第一に考える必要があるのは、シーレーンの維持である。
・アメリカの国力が回復する。
・中国がアメリカを凌駕し、かつ、自由貿易の維持に努める意思がある。
・日本が独力でシーレーンの防衛を受け持つ。
大体の3つが推測される。上の2つはどちらも希望的観測であり、3は防衛費の増額がいくらかかるか想像もつかない。

第二に考える必要があるのは、資源輸入国の分散である。
第一がすべて希望観測的である以上、中東の資源に頼りきるのは危険である。かと言ってロシアから天然ガスを大量に輸入するのも危険であり、ブラジルなどを含む多くの国々と輸入を分散するのがよいだろう。

第三に考える必要があるのは、資源の高騰である。
新興国が急激に経済発展を遂げている現在において、資源の枯渇は社会問題といずれなるのは当然のことである。
近年の石油高騰のおりに、サウジアラビアが増産で対応できなかったのは、すでに枯渇がはじまっている証拠である。別に原油が枯渇するという訳ではない。しかし、海底油田などの生産移転は行われ、1バレル10~30ドルの時代は終わり、60~80ドルの時代に移行いたと考えるべきであろう。事故が起こればすぐに100ドルを超える時代に突入したのである。その他のレアメタルやレアアースの購入先の開発と新素材の開発は急務になってくる。ともかく、開発資金を潤沢に供給していく必要がある。

第4に考える必要があるは、新興国の技術力の躍進である。新技術の開発までは一気に追いつかないとしても、既存の技術力はすぐに追いついてくる。また、すでに追いついた分野があることを十分に認識する必要がある。今後も世界をリードしてゆく技術力を維持してゆくことが如何に困難なことかと思うと、基礎技術への投資や既存の研究開発費の少なさが心配である。

その他にも考える点はいくつかあるが、やはり最も重要になってくるのはシーレーンである。米中が覇権を争う限り、シーレーンの維持は難しい。国際紛争にいつ巻き込まれるか判らない状態である。少なくとも自衛隊が護衛できるくらいの軍備と法整備の覚悟がなければ、とても今後も外需依存は困難である。

○内需循環社会に移行
一言でいえるものではない。宣言すればできるのなら先人の苦労はなかっただろう。少なくとも20年前であれば、資源のない日本を内需主導の経済に変えるなんてことは夢物語であった。
しかし、この20年間の世界の情勢が大きく変化し、さらに技術の進歩はそれを可能な域まで引き上げたことは脅威に値する。
もっと大きな冒険は避け、現在の円高対策を打ち出しながら20~30年の長いスパンで社会構造の改革を行う方を推奨しますが、内需の拡大(エネルギー自給率のアップ)は国策にする必要があります。

さて、内需主導の経済構造に変換できる根拠はこうです。
・石油価格の高騰でその他のエネルギー価格と均衡してきた。
・技術の革新が目覚ましく不可能だったエネルギーが手に入れることができる。
・すでに購入した資材の価格の高騰でリサイクルの価格と対等してきた。
・アメリカの衰退でシーレーン防衛が将来困難になる可能性が高く、内需生産できるものは内需生産ができる体制を整えておく方がリスク回避になる。
・日本社会のガラパゴス化を非難する方もいるが、内需主導ならば世界標準に合わせる必要がなく、国内製品の高性能化や特化を推進して、10年・20年先の社会実験的な国家を目指すことができる。
(世界標準と言えば聞こえがいいですが、これは安価で高性能な商品を意味します。日本が得意とする高価で超高性能な商品は世界的に需要が低く、生産するメリットが少なくなっています。日本の技術の劣化が心配しております。ならば逆も真であり、日本自身が特化した国家になれば、超高性能しか売れない国家が誕生すれば、需要が生まれ技術の維持も図れるという訳です。日本に輸入したい業者は常に技術革新を迫られ。日本の企業は常に追いかけられる者として前を行かなければなりません。)

○原油・資源の高騰
エネルギー価格の高騰がすべての発想の根幹であります。
10~30ドルくらいを推移している時点では、このような発想は不可能です。60~80ドルくらいになった現在では、採算ラインに乗って来ています。
太陽光発電の実用性
これは疑いようもありません。すでに多くの家庭の屋根に設置され、発電中であります。これからは価格の問題と生産電気量の問題になってきますが、いずれは解決するレベルだと思われます。これの最も大きなメリットは夏の一番暑い時に最高電力を生産してくれることです。いわゆるピーク電力を抑えることができることは総電力計画にとって大きな要因であり、根本的に原子力や火力発電はピーク消費電力も元に発電所の数を計画しております。ピークが下がるということは発電所数を削減できることになるのです。
・風力???
こちらは勉強不足でどれくらいの発電が実用化できるか把握できていません。ただし、特殊地形の箇所については十分な発電所となっております。海上の風力発電の計画もありますが、海上における風力のデーターが公開されていないのでなんともコメントしづらいところです。ただ、海風・山風のように一定期間吹く風があるように、『六甲おろし』などと揶揄される特殊地形では一定量の風力を得られる可能性は十分あると考えられます。
・地熱発電
20年前の実情から見れば、壊滅的な技術力不足で実用は不可能と考えていた分野です。この20年でもっとも技術力が上がったのは地熱ではないかと思っております。その原因は高層ビルです。高層ビルを支えるには地下の岩盤と言われる所まで掘り下げて杭を打つ必要があります。巨大な構造物ほど杭は大口径になってゆきます。さらにトンネル工事などで岩盤を打ち破る技術も向上しました。この2つが1つ技術になると大口径のボーリングマシーンが完成します。日本中どこでも温泉が安価で掘れるようになったのはこの恩恵であります。これによって天然の貯留層を当てにしない掘削が可能となり、マグマ発電の可能性が現実になってきました。あと50年先と書かれるものがありますが、資金と資材と人材をつぎ込めば、10年で現実化、15年で実用化(もっと短縮できるかも)は可能だと推測します。(何よりも現在は予算が少なすぎることが問題です。)実現すれば、日本の総電力の3倍が賄えると書かれていたりしますが、それは眉唾として、現在の3分の1、原子力発電と同じくらいは十分賄えると思っております。
・天然ガス
こちらは最近有名なメタンハイドレートです。採掘困難な太平洋沖の開発資金を日本海側に移すだけでも実用化は十分と言われております。太平洋側は未だに採掘実験にも成功していないらしく、実用ベースになるのはいつかまったく未定でありますが、日本海側の方は理論的に採掘可能であります。予算は太平洋側が年間約50億円に対して、日本海側は数千万~数百万円単位であり、日本政府が本気でメタンハイドレートの採掘をやりたくないのではないかと考えられます。日本海側に予算が付けば、日本海側の埋蔵量は推定7.4兆立方メートル、天然ガス約100年分にあたる世界最大規模の埋蔵量があると言われ、実現すれば天然ガスの輸入国から輸出国への大躍進を遂げることになりそうです。
・バイオエタノール
海藻等からバイオエタノールを生産する研究である。農林水産省所轄の財団法人【東京水産振興会】の試算では日本の領海と排他的経済水域(EEZ)をあわせた海域約447万平方キロメートルのうち1~2%を用いるだけで年間1.5億トンの海藻を養殖でき、この海藻から400万~500万キロリットルのバイオエタノールが生産できるという。これは現在の日本国内のガソリン使用量の約1割にあたると発表されている。その他にも湖の厄介もの水草をバイオエタノールにする。ウォーターレタスを除去費と考えれば、採算ラインが合わないものでも事実上の黒字化になる可能性もある。また、このバイオエタノールからペットボトルや化学繊維などを作る研究も進められているので、将来的にはガソリンにとって代わる存在になるかもしれない。
・リサイクル都市鉱山
レアメタル、レアアースの価格高騰によって、リサイクル費用が捻出できるようになりつつある。日本の都市鉱山の埋蔵量は約6800トンと言われ、現有埋蔵量の約16パーセントにあたる。実際、ここ数年の金の取引を見ても、日本は輸入国ではなく、輸出国に転換している。その他のレアメタルやレアアースもいずれ同様になりそうである。そう考えれば、リサイクル事業に力を注げば、国内再生産も可能になる。

大体、以上のようなことを10~20年で実現すれば、輸入額が削減され、必要外貨も収縮されます。
このような事業に10年くらい国力を注げば、円高とか、円安とかに戦々恐々としない国家になるかもしれません。
私の理想は内需依存でもなく、外需依存でもない。内需における自給率を確保しておいて、なおかつ、外需で外貨を稼ぐのが理想である。ブロック経済は否定的ですが、世界経済を見れば十分あり得ることで、保険をかける為にも内需、自給率の向上はやってもらいたいと思っています。

結局のところ、外需が正しいとか、内需が正しいとかの議論は実際のところ無用だと思っております。
こんな議論をしなければならないのは、既存の制度を維持したい為に新技術や世界情勢を無視して、政治を行っているツケのようなものです。
新しい技術や制度を常に取り入れていけば、おのずと国家の形が変わって逝きます。
昔の形を維持しようとするところに無理があるのです。

太陽光パネルが採算ラインに乗ったなら、ピーク電力を抑える為に国が率先して推進するのは普通の行為です。それだけで原発の一基開発するより、太陽光パネルに奨励金を付加するほうがどれだけ安価で行えるかと考えれば、答えはおのずと決まっております。
当たり前のことを当たり前にできない。そういった既存の勢力と戦わなければならない為に、内需主導とかいう言葉を言わなければならないのです。

実際は内需主導でも何でもありません。雇用を安定させ(エネルギーと食糧の)自給率を上げておこうと言うことなのです。

為替も同じであり、円が上がり過ぎれば下がるように政策を取り、下がり過ぎれば上がるようにする。
デフレになれば、インフレに誘導する。バブルになれば、歳出を制限して崩壊後に備える。
当たり前のことを当たりまえにできるれば、それほど悩むことではないのです。

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