マスコミの腹立たしい現実
経済学を語る時、歴史学や自然科学もそうなのだが、客観的に相方向から相関関係を確認しなければならない。
また、仮定と確定事項を区別する必要がある。
しかし、マスコミは都合のいいところを確定事項として流す。実に腹立たしい。
積極財政派の意見で
「預金が国の借金より多いから大丈夫」
これは財政の根拠である。なぜ、日本の財政が今のところ大丈夫なのかという根拠である。今のところ日本の財政が破綻を至ることはないびくびくして思考停止にならないで下さいと言っているに過ぎない。
しかし、マスコミの緊縮財政派(竹中など)は、
「国の借金をみなさんの預金で払おうと言っている。」
と言ってもいないことを言ったと言っている。「屏風に描いた虎を捕えろ!」と言った一休さんの話のようだ。
積極財政とは、
国が借金を増やすことがあってもGDPを拡大する方が実質額が小さくなる。つまり、投資をして事業を拡大した方が給料が増加し、結果的には借金が減少すると言っているのだ。
しかし、緊縮財政派は、
国の借金を容認すれば、国の借金を借金で払うようなもので、借金が増加すると言っている。
では、歴代の自民党政治における緊縮財政は成功したのだろうか?
国が投資を減額した為にGDPは減少し、次の核となる産業も育っていない。さらに財政の縮小は失業者を増加させている。
竹中氏の未来像は「日本もアメリカみたいな金融国家を目指すべきだ。」ということなのだろうが、アメリカの金融がどうなったのかはアメリカの例をみれば判る。一部の富裕層にとって都合がいいだろうが、我々国民にとってはありがたい世界とは言えない。竹中氏は富裕層に入るつもりだからそれでいいのだろうが、国益を考えてのことではないのだ。それをあたかも国益を考えているかのごとく言うのが腹立たしいのである。
竹中氏の意見は日本と取るべきビジョンの1つにしか過ぎない。
一方、「コンクリートから人」への鳩山ビジョンは全体像は正しい意見である。
人=教育
人=基礎科学
という展開を持って、教育と基礎科学に予算を多く配分するのなら私も多少のことは目をつぶって支持したいのだが・・・
残念なことに鳩山ビジョンは
人=教育費の免除
人=介護費
と予算の方に傾いている。「教育の質」は日教組の関係があるので手を出せないでいる。「質」の向上こそ重要であり、九九もできない大学生を卒業させて何の国益になるのだろうか?
残念ながら民主党の政策は絵に描いた餅である。
気長に待ちたい気持ちもあるのだが、
外国人参政権を通過させようとする小沢氏がいるので、気長に待つこともままならない。
ところがその小沢氏に対立する軸に竹中氏らの緊縮財政派がいる。
積極的財政派はマスコミによって封鎖されているのである。実の腹立たしい。
オオカミがくるぞ!
と叫んでいた少年が何度も叫んでいる内に本当にオオカミがやってきてしまったような気分だ。
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