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今週のSAPIOで天皇論を考えてみる。

今週のSAPIOで天皇論を考えてみる。

SAPIO11/25ゴーマニズム宣言「天皇論」を読んでいると、皇室典範改正ありきで書かれている。改正が悪とは言わないが、「改正」ありきで物差しを決めてしまうのはいささか強引である。男系が絶対とは言わないが、それまでの伝統を返るには勇気いるものである。X染色体とY染色体の違いを説明にするのは、神格化と筋違いと批判しているが、これも個人的見解の大きな物差しの決め付けである。意見の違うものを【悪】と決め付けて非難するのはどうかと思う。

まず順番に話してゆこう。
安定した皇位継承の為に皇室典範の改正を議論することには賛成である。天皇とは如何なる存在かを広く考え直すことは必要であり、国民あっての天皇、天皇あっての国民という構図をどれほどの人が理解しているかと考えると、開かれた皇室典範の論議であってほしいと望む。
しかし、政権が天皇の「大御心」を利用したり、宮内庁が利用するなどということがあってならない。
この議論が難しいところはここにあることが判る。
少なくとも我々が直接に天皇の大御心を知る術がないことが問題であり、どちらの主張を信じるかで結論が変わってしまうようでは議論には参加でないのが本音である。よしのり氏が宮内庁の意見に悪意がないと判断しているのは推測であって真実ではない。これでは議論にならない。自分の意見と違うことを「宮内庁の陰謀だ。」と騒ぐのも大人気ないことだが、完全否定するゴーマニズムも暴論である。いずれにしろ、我々が真実を今すぐに知る術はないのであるから、参考意見として心の片隅に残しておく程度でいいのではないだろうか。
少なくともこれを根拠に「皇室典範の改正」が必要であると暴論を吐くのは軽率である。

次に、「天照大神が女系であるから女系天皇はあり!」
そもそも天照大神が女性であることは記載されていない。女性ではないかと一般的に言われているだけである。
しかし、天照大神は神であって、天皇ではない。神と天皇を同一視する方が問題である。

「男系絶対主義」
よしのりは「女系を認めたら『万世一系』の伝統が崩れる!」、「女系容認は皇統断絶と同じだ!」という意見と一刀のもとに抜刀している。「皇位は、皇統に属する男系が、これを継承する」と書かれている。これをどう読めば、「女系継承は、決して皇統の断絶を意味するものではない!」と解釈できるのかが疑問である。「素直に男子が皇位を継承する。」と読めないのだろうか?
そもそも女性天皇は婚姻を認められない。
つまり、天皇になる以前ならともかく、天皇になってから子供が存在しない。これで女系の天皇が存在する訳である。愛子さまが古式に則って女性天皇になられた場合、日本国憲法上は婚姻ができるが古来の法に従った場合、天皇として婚姻はできない。皇室典範以前の問題である。つまり、愛子さまの子供が皇位継ぐようなことがあれば、伝統の崩壊であり、これを『皇統断絶』と叫ぶのに十分な理由である。
私は女系天皇を否とは言わない。ただ、2000年続いた天皇家が終わり、新しい天皇家が始まると考えているからだ。しかし、願わくば、私は伝統の維持を継承したいと考える。また、継承できる可能性を考慮するべきだと考えている。ゆえに、否定から入る論理展開を肯定できない。

「X染色体とY染色体」
これはたまたま科学が遺伝による情報の継承性を示唆しただけであり、偶然の産物である。しかし、男系による情報の継承性がそこにもあると言っているだけであり、遺伝子の理論によって男系の維持が望ましいと言っている訳ではない。それを肥大化して、ホモサピエンスの染色体まで書くのは論外である。
よりのりが提唱する論理は進化論も基にした科学であり、仮説の1つに過ぎない。人間は神が創ったとキリスト教の敬虔な信者は信じている。また、神が人間を創り、猿もその系統の1つに過ぎない可能性もある。あくまで人を創ったのは神である可能性もわずかだが存在する。どれを信じているかは個人の自由であり、遺伝子の継承性とは同じ科学であっても別の話である。1つの仮説を元に話を摩り替えるのは卑怯な論法である。ここで確かなことは1つ、男系の方が遺伝子の継承性が高いという事実のみである。

「女系容認」
私は皇室典範の改正に反対している訳ではない。しかし、『皇室典範の改正』=『女系容認』の論理に反対しているのである。
「男系にこだわって皇統を断絶する」という論理は正しいのだろうか?
もちろん、正しいない。
私は解決方法して女系容認も含めて3つ提示できる。
1つは、現皇室の外枠である脱皇室者である。近い皇室関係者はすべて女性であり、男性が存在しない。ゆえに江戸時代まで遡って公家等の血統から準皇族というものを拾いあげるという手法である。この準皇族と皇室の娘が結婚した際に儲けられた男子を後継者の順列に入れるというものである。つまり、愛子さまの旦那様を旧皇族より迎え入れようというものだ。
1つは、憲法の改正による婚姻のあり方を旧来に戻すものだ。古来の日本の家族制度では一夫多妻が認められていた。これは主家の血統を途切らせないものであり、血の継承を重要と考えるなら一度は考えなくてはならないと考えている。これが実現すれば、皇室における問題はすぐに解決に向かうだろう。
1つは、女系容認である。
それぞれの案に問題があり、欠点がある。問題のない提案など存在しない。
そもそも西洋の文化が侵食した現在の価値感と古代日本の風習に隔たりが大きすぎるのである。この議論を無視して、論理付けして考えるから変な理論展開がなされると考えている。もっと頭をクリアーにして視野を広く見る必要がある。

もちろん、女系天皇を認めることが天皇家の断絶になる訳ではない。系統の断絶という訳である。天智天皇の御世が終わり、壬申の乱により天武天皇の御世となった。しかし、天武天皇の系統は平安京の御世になるまでに絶えてしまい、再び天智天皇の系列に戻ることになる。その後天皇家でも同じようなことが繰り返されている。このように系列というものは古代から中世にかけて非常に意識されてきたのは確かな事実である。今回は、神武天皇の系列が終るという意味であり、この神武天皇をどういう位置付けに考えるかで価値は大きく変わってくる。
神武天皇の系統はすでにどこかで途絶えていると考える方やそのような系統を重んじない方にとって大きな重大事項ではない。しかし、神武天皇こそ日本の基礎を作った人物と考える人間にとってはこの系列が途切れないようにしたいと切に願っているのだ。
繰り返していうが、2000年続いた天皇家が終わり新しい天皇家を始まるのを容認するか、2000年の歴史が終らないように制度を変えるかの岐路に立っている。
この場において、問題の先送りを言う者は弾劾されるべき人物である。制度の改正は絶対に必要である。
しかし、その方法を如何にするかは議論するべきである。
よって、女系天皇ありきで議論をすすめているよしのり氏に対しては不快を覚えた。

今、行われるのは国民的な天皇をどう考えるかという国民的議論である。

もし、小林よしのり氏が女系反対者の決起を促す為に挑発的な表現をしたのであれば、感謝と謝罪をここでさせてもらう。

ここで言ってだけでは卑怯なので、手紙して送ることにする。返事が返ってくるといいのだが・・・?

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コメント

今回のサピオも酷かったですね。自分の意見の正統性を他人を罵倒することによってしか見出だしていない。

>今回のサピオも酷かったですね。自分の意見の正統性を他人を罵倒することによってしか見出だしていない。(鳥山 博)

まったくです。
私の方法の1つである外戚から準皇族を戻すという案も検討の余地すらないという書き方です。
私の案では、準皇族は皇族ではない。準皇族が愛子さまを始め、天皇家の娘の入り婿になったときに初めて皇族に戻るという案であります。
よしのり氏の意見では、私も意見も夫を選んだ皇族の女性(愛子さま)の見識を疑うことになり、それこそ不遜な考え方です。しかも入り婿は天皇にはなれないのは当然であり、何も外部から皇族に入れるだけで【皇族復帰=天皇】という考え方は乱暴でありました。

環境が人間を育てるという考え方を持っております私としては、旧皇族家を天皇家の入り婿にするという考え方はありです。
そして、その子供には天皇の継承権が与えられるのであれば、現天皇家の血筋を残しつつ、男系も守られるという案は本当に検討にも値しないのでしょうか?

議論は尽くしていないと私は思っております。

御返事有り難うございます。
小林の意見をもう一度精読してみたのですが、自分の理性に基づく合理主義的認識を絶対化しているだけだと思います。その証拠に今までの主張と皇位継承問題でのそれとが完全に矛盾している部分が幾つもあります。

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