オバマ マジックの終焉 とリオデジャネイロへの決定
2016年夏季五輪、開催地はリオデジャネイロに決定した。
背景には最近のブラジル経済の発展が大きい。
南米最大の穀物地であると同時に将来のエネルギー基地としての期待が高まっている。原油生産国としての地位を固めつつある。一方、北米の覇者アメリカは経済不況の真っ只中である。将来における恩恵と過去の恩恵を比べれればどちらが大きいかは明白である。それに南米初という大義名分は支持者にとってありがたい。また、サッカーのワールドカップの開催が治安問題の決めてになったのであろう。もっともサッカー聖地ブラジルでの開催に治安問題など関係ないに等しい。オリンピックの治安の裁量に挟むものではない。
いすれにしろ、将来の大国ブラジルが名乗りを上げた。
さて、今回の結果に驚くべきことはない。
しかし、その落選順位には驚いた。シカゴー東京ーマドリッドと落選していった。
当確最優先といわれたシカゴが最初の落選である。
世界の風は「オバマ マジックの終焉」を感じとっている。クリントンの犬『オバマ』はすでに世界の常識となっているらしい。
リクントン政策を継承しているオバマは急激に支持率を落としている。すでに不支持者が支持者を上回っているという調査も出ている。
『チェンジ』WHAT???
誰もが突き当たる疑問である。経済政策でGMなどを救済したオバマ、国民保険法で『死のサイン』をさせるオバマ、よくならない生活。
その不満はすでにオバマパッシッグとして表れ始めている。
日本では保険制度が普通にあり、“国民健康手帳”で安価の治療を受けることができる。アメリカでは健康保険という認識は一部の上層階級しか存在しない。さらに“銃”のアメリカに象徴されるように、自らの生活は自らが守るという精神が根強く残っている。政府からの管理・制約を極度に嫌う。しかし、保険改革はビル・クリントン時代からの宿題のような政策である。
チェンジによって、強いアメリカがすぐに回復すると信じた米国民には、裏切り者の印象が生まれつつあるのかもしれない。
世界の経済人はそういう空気に敏感である。
『オバマ マジックの終焉』を近い未来に目撃することになると予測する。
ところで、9月の米雇用統計が発表になった。
予想通りに少し悪化した。
これに反応して、来週は下げの相場になると思われる。アメリカの回復は2011年以降と考えるエコノミストが増えると思われる。
商業地の不良物件の処理も終っていない。中小の銀行の倒産も相次いでいる。
しかし、銀行救済には米国民の反発が大きい。
アメリカは袋小路に入っているのかもしれない。怖いのは、“ルーズベルトが行った日米開戦である。”
第2次世界大戦前、ルーズベルトは国内の不満を払拭するために日米開戦を望んだ。
『パールハーバー』は不戦を訴えていた国民の感情に火をつけて、いっきに交戦ムードに変革させた。
戦争需要がアメリカの不況を払拭したという観測はいまでも根強くアメリカ人の中に残っている。
窮地に追いやられたオバマがどういう打開策を打ち出すか???
もちろん、世界中がアメリカを支持するような状況をどう作りだすのか???
私には想像もできないが、そういう一抹の不安を感じてしまう。
どうでもいいことだが
<統計の予想を当て酷く落ち込んでいる。予想を当てながら【空売り】を出す蛮勇を持っていなかった自分が情けなくなっているからだ。もっともその結果は月曜にならないと判らないのだが・・・>
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(参考)
2016年夏季五輪、開催地はリオデジャネイロに-南米初めて
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/091003/41607.html
2009年10月03日
2016年夏季五輪の開催地は2日、国際オリンピック委員会(IOC)の第121回総会で行われた投票の結果、ブラジルのリオデジャネイロに決定した。五輪が南米で開催されるのは初となる。
同日には、第1回目の投票で米国のシカゴが落選。その後に行われた第2回目の投票では、東京が落選した。最後に行われた投票で、リオデジャネイロがスペインのマドリッドを下し、2016年夏季五輪の招致を実現した。
AP通信によると、リオデジャネイロはIOC委員の良心に訴えかけたという。同市は、ヨーロッパやアジア、北米では五輪の開催が繰り返されているにもかかわらず、南米で開催されないのは不公平であるという点を強調。ブラジルのルラ大統領は投票前に「今こそ、この不均衡に注意を向ける時だ。五輪の聖火台を、熱帯国で灯す時だ」とIOC委員らに訴えた。
同市への五輪招致が決定した時、同大統領は歓喜した同市の五輪招致チームからハグの嵐を受け、報道陣からは姿が見えなくなるほどだったという。
2014年W杯開催、ブラジルに正式決定
http://www.afpbb.com/article/sports/soccer/soccer-others/2305031/2298295
【10月31日 AFP】(一部更新)【10月31日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長は30日、サッカーW杯(World Cup)2014年大会を、唯一立候補していた南米のブラジルで開催することを正式に発表した。また2011年女子W杯はドイツでの開催が決まった。
(以下略)
9月米雇用者数は‐26万人に悪化、失業率9.8%と26年ぶり高水準
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11777120091002
[ワシントン 2日 ロイター] 米労働省が発表した9月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が26万3000人減少し、市場予想の18万人減よりも悪い内容となった。
失業率は9.8%で市場予想と一致、1983年6月(10.1%)以来、約26年ぶりの水準に悪化した。
雇用者数の減少は21カ月連続。市場では、労働市場の低迷が景気回復の足かせになる恐れもあるとの指摘が聞かれた。一方、今回は政府関連の雇用が大きく減少したことで統計が歪められた可能性もあり、雇用の減少ペース鈍化のすう勢が変わったわけではない、との声もある。
インサイト・エコノミクス(カリフォルニア州)の首席エコノミスト、スティーブン・ウッズ氏は「労働市場は最悪期を終えた。9月は雇用の減少幅が拡大したものの、雇用減の流れとしては、経済活動が回復を始めるなか、減速しており、依然前向きとみられる」と語った。
7・8月分の雇用者数は、当初の49万2000人減から50万5000人減に修正された。
労働省によると、リセッション(景気後退)開始以降、職のない人の数はこれまでに760万人増加し1510万人になった。雇用者数の減少ペースは年初以降鈍化しているものの、各企業とも景気の持続的回復を見極めたいとの思惑が根強く、大幅な採用にはまだ至っていない状況がうかがわれる。
業種別では、製造業が5万1000人減、建設が6万4000人減、サービス業は14万7000人減、財生産は11万6000人減、政府関連は5万3000人減少した。
平均週間労働時間は33時間に若干短縮、時間当たり賃金は18.67ドルと小幅増加した。
米雇用統計速報 2009年度9月
http://koyoutoukei.blog.shinobi.jp/
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